新型コロナウイルスの感染拡大がまだまだ続いています。「この状況はいつまで続くんだろう」「自分が罹ったらどうしよう」「これからどうなるんだろう」と、不安を感じている人も多いのではないでしょうか。

 

また、この事態に真剣に向き合わないで、無理やり普段通りに振舞ったり、不安を抱え込んで感情のコントローが難しくなって、身近な人に感情をぶつけてしまいそうになっている人もいるかもしれません。
 

今後、外出自粛の継続により、一旦の「収束」はあるかと思いますが、「終息」までは、最低2年はかかるのではないでしょうか。長期戦を覚悟しなければならないのです。

 

これから、いろいろなことが大きく変わっていきます。この変化に適応するために、自分自身も変化しなければなりません。

 

外出が自粛されて、友人と会う機会が少なくなっている人も多いでしょう。コロナウイルスによって、人とのつながりが制限されてしまったのです。


 

もちろん、人とのつながりは大切です。ただ、自分自身の軸をしっかり持つこと、自分自身と真剣に向き合うことが大切ということに気付く機会とも言えるのです。


 

ポール(軸)に取り付けられた旗が風によってひらひら動いているように、軸がしっかりとしていることで、社会(他人との関係性)のなかで柔軟に対応できるのです。

 

ポール(軸)がしっかりしてないと、風に煽られて、ポール(軸)ごと、持っていかれてしまうでしょう。

 

自宅で過ごしていると、テレビやインターネットを見る機会も増えます。ただ、その情報に囚われてしまうこともあるでしょう。これも、情報にポール(軸)ごともっていかれてしまうことなのです。


 

こんな時こそ、自分自身のポール(軸)が大地にしっかりと固定されているかどうかを、確認する機会なのです。

 

 

一旦、情報をシャットアウトして、自分自身に向き合ってみる。ゆっくりと呼吸して、自分自身を見つめてみる。最初は慣れないので、落ち着かないかもしれませんが、続けていると慣れてくるでしょう。

 

人間の五感を暴れ馬と例えることがあります。馬は、目の前にぶら下がっている人参(刺激)を得ようと、暴れ出して、制御できなくなることがあります。我々の五感も同じなのです。日頃から、五感という暴れ馬を飼いならすことが大切なのです。

 

 

五感を飼いならすと、心が落ち着いてくるのです。そして、自分の本当に望むことを思いっきり妄想してみるのです。「こんなことをしたい」「あんなところに行きたい」「あんなモノを手に入れたい」「こんな人になりたい」などなど。。

 

そして、自分の人生にとって何が大切なのか?人生で何を成し遂げたいのか?など、自分自身の価値観、ミッションについて真剣に考えてみる。

 

どんな環境に置かれたとしても、その状況で自分がどんな行動を取るのか、どのような態度を取るのか、ということは誰にも決められません。自分自身で決めるしかないのです。

 

「夜と霧(強制収容所における一心理学者の体験)」の著者 精神科医のフランクルは、収容所のなかで生き延びた人は、「生きる希望」を持ち続けた人だと言っています。

 

そして、人間とは、生きる意味を人生に「問う存在」なのではく、人生から「問われている存在」だと主張しています。


 

人生に何かを「期待」するのではなく、人生があなたに「期待」しているのです。コロナウイルス禍は まさに、わたしたちに、「生きる意味」を問いかけているとも言えるのではないでしょうか。