KANです
今日は獅子のお話を。。。
ライオンは、古来より百獣に君臨する王といわれ、
その勇猛さから、力や権力の象徴でもありました。
中国に伝わったライオンは形象化され、
空想上の霊獣として、さまざまな形で崇められる存在になる。
それが獅子。
文殊菩薩の座にもおります。。。
そんな獅子でさえ、ただ一つだけ恐れるものがあったそう。
我身の体毛の中に発生し、増殖し、やがて皮を破り肉に食らいつく虫。
しかし、この害虫は、
牡丹の花から滴り落ちる夜露にあたると死んでしまったそうです。
そこで獅子は夜に、牡丹の花の下で休む。
つまり獅子にとって、心休まる場所が牡丹である。
これが唐獅子牡丹の由来。
【獅子身中の虫(しししんちゅうのむし)】
獅子の体内にいる虫が、その寄生している獅子の肉を食って、
終(つい)には倒してしまうということ。
仏徒でありながら仏教に害を為す者のこと。
転じて、味方でありながら内部からわざわいをもたらすこと。
恩を受けた者に仇(あだ)で報いること。
↑虫の話はことわざにもなってます。
幸福・富貴を意味する百花の王、牡丹。
仏・菩薩の三昧耶形(誓願を象徴するもの)で、
牡丹を愛し、これを食したとも言われる獅子。
由来を知るのもまた、楽しい
先日彫り上がった唐獅子牡丹。
計12時間にも及ぶ死闘(痛いのでね...)の末に、
姿を現した百獣の王と百花の王。
護符として、生涯見守り続けてくれることでしょう。。。
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