カウンセリングには色々なやり方があります。
それを大きく二つに分けると、
1.クライアントのペースで自由に話をし、自然な流れに任せる
2.問題解決のための話し合いをし、協同作業をする
というのがあります。
「1」は、カウンセラーは基本的には聴き役に徹し、
クライアントの方は自由に話をします。
そのなかで気づきがもたらされたり、アイディアや解決策が浮かんだり、
心の中が整理できたり、気持ちがすっきりしていくという効果があります。
一方、「2」は何でも自由に話をするのではなく、
問題に焦点を当てて話し合いを行います。
これが、認知行動療法を用いたカウンセリングでとるスタイルの特徴です。
カウンセリングに来られる方は、当然ながら悩みがあって、
それを自分でどうにかすることができないから、
助けを求めて来られるわけですよね。
認知行動療法では、その方の抱えている問題や困っていることに
焦点を当てて、
どうすればそれを解決できるか、少しでも状況を改善させていくには、
どうすればよいか、という視点でカウンセリングを進めていきます。
なので、カウンセラーが聴く人、クライアントの方が話す人という
役割分担はありません。
抱えている問題をどうにかするために、一緒に考えて知恵を出し合い、
「科学者」のように検証していく協同作業のようなものになります。
このように、認知行動療法のカウンセリングでは、
カウンセラーとクライアントは、問題を解決するためのチーム
という治療関係を作り、チームとしてクライアントの方の抱える問題に
取り組んでいきます。
これが、認知行動療法の大きな特徴です。