僕の小さな紳士はこの頃ご機嫌斜め

ことあるごとに、反抗してくる

いわゆる、反抗期ってやつ?

 

それが楽しくて

 

ついついちょっかい出してきたけれど

そろそろ・・・・やめにしないとね

 

小さな紳士がいつの間にか

僕の中で大きくなりすぎてしまったから

 

 

 

何かにかこつけて、名前を呼んだ

振り向くときの大きな瞳が愛おしくて

思わず緩む口元

気を付けないときっと・・・・とろけるような

眼差しを向けてしまうだろう・・・・

 

僕の中だけで閉じ込めてきた蝶は

羽ばたきたいと・・・・

大きくその羽をバタつかせるようになっていった

 

 

さすがに・・・・

抑えることができず

一度だけ

 

空を飛ばせたんだ

 

あどけない

寝顔の僕の大切な君に

一度だけ触れてしまったんだ

 

その感触は

 

7年たった今でもはっきりと

思い出せるんだよ・・・・・

 

 

未来ある君に

そんな僕の思いなど伝えられるわけもなく

 

潔く・・・・・

 

心の奥底にしまい込んだ

 

 

だけど・・・・・

 

そんな君はいつも

寂しそうに僕を見る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

望んでも手にしてはいけない

 

そんな・・・・思いを胸に

 

過ごしてきたんだ

 

 

 

夏の初めに思い出す

 

君の柔らかな僕の宝物・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

もう一度・・・・

 

この手に取ってみたい

 

一度だけでいいから・・・・・・

 

この手に・・・・・

 

 

 

ここを離れる前にもう一度だけ・・・・・