[抗がん剤治療を受けている患者さんが苦痛なこと]

嘔吐

悪心

脱毛

治療に対する不安

治療期間の長さ

注射による不快感

呼吸が速くなる呼吸速拍

全身倦怠感

睡眠不足

家族へのさまざまな負担

仕事ができないことによる焦燥感

心のよりどころがないこと

不安と緊張感

抑うつ感

体重の減少

 

などが多いようです。

 

[悪心・嘔吐に対するセルフケア]

少しずつゆっくり食べる

無理した量を食べない

食欲がないときは、食べたいものを食べたいときにとる

熱い食べ物、においの強い食べ物、脂肪性の食品は避ける

悪心が起きたときは、クラッカーや堅いキャンディを食べるら、口をすすぎ、カリウムを補給する(オレンジ、アンズ、イチジク、ミルクなど)

食後は休息する。横になる場合は、必ず頭部が足より10cmほど高くなるようにする

頻回に水分を補給する

1日1リットル程度を目安に、スポーツドリンクなどで水分補給をとる

皮膚や口の渇きなどを指標に、脱水症に注意する

よく咀嚼する

悪心を感じたら、音楽など、自分が楽しめることをする

戸外の新鮮な空気を吸う

医師、看護師、友人など、気持ちを出せる相手を見つける

点滴中は、CDやMD、好みの本で気分転換をする

骨髄抑制があるときは1番風呂に入るほうがよい

 

 

*統計を参考にしていますが、個人差はありますので参考までに。また、あくまで目安ですのでケアの方法などは個人にあった方法がみつかれば一番効果的だと思います。

 

一般的な副作用は次の項目のようです(目安)。

抗癌剤の副作用は、抗癌剤の種類により違います。また、個人差があるので、出る症状も有るものと無いものもありますし、強弱もまちまちです。

 

(治療当日)

アレルギー反応・アナフィラキシー・血圧低下・頻脈・不整脈・めまい・発熱・血管痛・耳下腺痛・悪心・嘔吐(急性)など。

 

(2~3日)

全身倦怠感・食欲不振・悪心・嘔吐(遅発性)など。

 

(7~14日)

口内炎・下痢・食欲不振・胃部重感など。

 

(14~28日)

臓器障害(骨髄、心、肝など)・膀胱炎・皮膚の角化・肥厚・色素沈着・脱毛・神経障害・免疫不全など。

 

(2~6月)

肺線維症・うっ血性心不全など。

 

(5~6年)

2次発がん

 

[悪心・嘔吐を起こしやすい抗がん剤]

メトトレキサート(メソトレキセート)

ドキソルビシン(アドリアシン)

シタラビン(キロサイド)

シスプラチン(ランダ、ブリプラチンなど)

エピルビシン(ファルモルビシン)

カルボプラチン(パラプラチン)

シクロホスファミド(エンドキサン)

イダルビシン(イダマイシン)

イホスファミド(イホマイド)

ダカルバジン(ダカルバジン)

ダウノルビシン(ダウノマイシン)

プロカルバジン(プロカルバジン

 

 

[下痢を起こしやすい抗がん剤]

塩酸イリノテカン(カンプト、トポテシンなど)

ドキソルビシン(アドリアシンなど)

メトトレキサート(メソトレキセート)

フルオロウラシル(5-FU)

エトポシド(ラステット、ベプシド)

シタラビン(キロサイド、サイトサールなど)

ダクチノマイシン(コスメゲン)

 

[末梢神経障害を起こしやすい抗がん剤]

<大線維神経障害>

プラチナ系抗がん剤(ランダ、ブリプラチンなど)

 

<小線維神経障害>

ビンカアルカロイド(オンコビン、ナベルビンなど)サリドマイド

 

<感覚・運動多発神経障害>

タキサン系抗がん剤(タキソール、タキソテール)

 

<両側性感覚・運動多発神経障害>

シタラビン(キロサイド、サイトサールなど)

 

<一過性異常感覚>

インターフェロン(スミフェロン、オーガンマなど)

 

<感覚障害優位の多発神経炎>

亜ヒ酸

 

<感覚多発神経障害>

ボルテゾミブ(ベルケイド)

 


 

代表的なものは、だいたいこんな感じらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

抗癌剤による副作用は、抗がん剤の種類や組み合わせ、投与スケジュールなどによって異なります。当然、症状には個人差もあります。

 

まずは過剰に心配しすぎずないことが大切だと感じます。そして、もし起こったときはどうすればよいか?対処法を頭に入れておくとあわてずにすむかもしれません。

 

初めての抗癌剤治療の場合は、1クール目の時に、副作用のメモの様なものを製作しておくことで副作用がいつどのように現れたか?また、どう対処したら軽減したか?など、2クール目以降にある程度の目安として副作用の対応に有効な手段となると思います。

 

副作用のメモをとることで、その内容を主治医、看護師さんと話し合うことにより早めに対策を講じることができれば、2クール目以降は、副作用の対して適切な処置がしやすくなり、何もしないよりも乗り切りやすくなるかもしれません。

 

ただし、必ずしも同じ副作用、症状の強さが出るとは限らないので体に異常を感じた場合は決めつけずに看護師さんに細かく症状を伝えることが大切だと思います。

 

*患者さん自身がメモをとれると一番良いのですが、副作用が辛くてそうもいかない場合は、付き添う人が代わりに聞いた内容を書きとってあげるとよいかもしれません。

今日から友人が抗癌剤開始。

 

使用するのは「アドリアマイシン」と「シスプラチン」

 

肉腫(円形細胞が混在する粘液型脂肪肉腫)なだけに初の抗癌剤治療だが、いきなりガツン系だ。

 

現在、腫瘍がある場所が肛門・尿道に近いこともあり手術をすると人口肛門、人口尿道にするしかなくなるため、まず抗癌剤で腫瘍の縮小を試みることになった。(数ヶ月前の手術で全身麻酔を使用したばかりという理由もある)

 

そして同時に、すでに細胞レベルで転移していても小さいうちなら抗癌剤で叩ける可能性も高いのでこの手順と抗癌剤の種類が選択されたのではないかと推測できる。

 

友人の肉腫は1年数ヶ月の間に2度の再発を起こし、3度目の入院生活となっているが、幸いにも遠隔転移を起こしていない(脂肪肉腫は血行性による転移をするので転移の確率が高い。当然ながら遠隔転移のリスクも高くなる)

この様な状況もあり短期決戦で肉腫と勝負をすませられたらということが考えられているのかもしれない。

 

とりあえずシスプラチン(骨肉腫などで用いる抗癌剤)を投与。その後、アドリアマイシン(肉腫に一番効果が高いとされる強力な抗癌剤)の投与を行った。

 

 

そして、一週間は点滴でつながれた状態となる。

 

抗癌剤が投与されていない間も生理食塩水を大量に投与し続けるので頻繁にトイレに行くことになる。なので点滴台とトイレとは、しばらく付き合いが長くなりそうだ!

 

なぜ生理食塩水を大量に続けるかというと抗癌剤は、体にとって有害なものなので体内を回ったら速やかに排出する必要があるからということです。

 

ちなみにアドリアマイシンは苺のシロップの様な色をしている(毒毒しい)そして、排出される尿も同じ色の尿が出てくるらしいです!

 

予定としては、5月~7月に3クール(1クールは抗癌剤治療を1週間)

1クール後、1週間病院で体調の様子をみて退院。そして2週間空けてから、再入院して2クール目~という感じの手順で抗癌剤治療を進めていくことになっている。

 

ドクターの説明では、効果が期待できる確率は30%くらいらしい。

しかし、年齢が30代だから確率はもう少し高いと考えられる。

 

初の抗癌剤治療、1クール目ということもあり初日の副作用は、吐き気止めの薬も併用しているためか無い様子だ。

とはいえ、程度は少なくとも徐々に副作用は現れてくると考えられる。

 

2クール目以降は副作用も強烈になると予想できるので、1クール目はこのまま副作用が少ない状態で経過してほしい。

 

抗癌剤治療の結果、現状の腫瘍以外の転移もなく、手術をしても体に障害が残らない程度まで腫瘍が小さくなれば大成功!

 

どうか抗癌剤の効果がでますように。

がんの患者さんの大半は何らかのサプリメント類を服用していることが多いようです。


ただし、サプリメントも健康食品も決して「薬」ではないので商品そのものには効能などは保証されたものではありません。ちまたで言われている「がんに対する効能」も医学的・科学的な根拠はありません。なので医療関係者からは、おまもり程度のものと扱われることが多いのも事実です。


とはいえサプリメントを使用する場合は、主治医に告げてから数種類のサプリメントを服用し始めたほうがよいと思います。サプリメントとはいえ、良いことばかりではなく摂取の仕方、量、組み合わせによっては、副作用や弊害もあるからです。自分の体の状態、現在、行っている療法に相性の悪いサプリメントは逆効果になりかねません。また、サプリメントを摂取した場合による効果で、癌細胞が死滅したり再発や転移を抑え込めるという効果は期待できるものではないようです。ですが、サプリメントの効果として、抗癌剤の副作用が軽くなるといったということはあるようです。

 

有効なサプリメントを摂取し続けることは、金銭的にも厳しいですが体調や免疫力が好調に保たれていたりと効果が実感できた場合は、副作用の低減のほかに、精神的にも助けとなるものであるといえるかもしれません。

 

がんと闘うサプリメントを使用する場合は、神にもすがりたい時であったりするのだと思いますが、その効果に対する客観的事実を理解したうえで摂取することが大切だと感じます。そうでないと、過剰な思いから詐欺などに巻き込まれてしまうことが多いからです。残念なことに命に関わる病気を持つ患者さんの弱みにつけ込む商売というのは多く存在しているのが通常です。

 

 

サプリメントの例

 

(服用したサプリメントの吸収率を高めるサプリメント)

「KW乳酸菌」など。 腸内の乳酸菌をふやして腸内環境を良くし腸管からのサプリメントの吸収効率を高める。

 

(発ガンを促進する活性酸素を制御する抗酸化物質サプリメント)
「ビタミンC」「ビタミンE」など。抗酸化物質として有名なのは、ビタミン類。特にビタミンEは抗がん作用もあるといわれています。ビタミンCは摂りすぎても尿と一緒に排出されるますが、ビタミンEは摂りすぎには注意です。

(免疫力をアップするサプリメント)

アガリクス、メシマコブ、冬虫夏草といったキノコ類は、ここに分類されます。一般に「アガリクス」とは、ハラタケ属のキノコの総称でマッシュルームやシイタケも広い意味ではアガリクスになります。なので「アガリクス」とだけ記載してあるサプリメントは、シイタケ粉末の可能性もあるので注意が必要のようです。


(免疫力をアップするための燃料となるサプリメント)

この部類には「セレン」「亜鉛」などがあります。特に亜鉛は、がん細胞を自滅させる白血球やT細胞を育てるための燃料となるものです。ちなみに亜鉛は、抗癌剤の副作用として生じる味覚障害の改善にも有効。

 

(がん細胞のアポトーシスを促進するサプリメント)
アポトーシスとは、細胞死のことです。がん細胞は死滅することなく際限なく増殖し続ける異常な細胞で、それによって人の命を奪っていきます。このがん細胞にアポトーシスを引き起こさせる可能性を持つサプリメントとして「フコダイン」というものがあります。

(がん細胞の増殖を阻害するサプリメント)
「霊芝」「高麗人参」「タヒボ茶」など多数あるようです。「水溶性キトサン」というズワイガニの甲羅から抽出したキチン・キトサンの加工食品は、古くからがんに対する効能が研究されているものらしいです。

個人的にサプリメントの使用に関しては気休め程度に考えておくべきではないかと思います。