こんにちは。
社会保険労務士の天野です。
昨日、厚生労働省の「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキンググループ報告」が出ました。
昨年末の報告(案)から若干の修正があったようですが、大きく内容は変わっていませんので、当ブログの今までの記事もぜひ、ご参考ください。
そこで今回は、この報告で上がっている「職場のパワハラ予防策、解決策」について記事にしました。
職場のパワーハラスメントを予防するために必要なこと
厚労省ワーキンググループ報告は、以下の項目がパワハラ予防で必要だとしています。
1.トップのメッセージ ・・ パワハラ撲滅を明確に示す
2.ルールを決める ・・ 就業規則、労使協定の締結
3.実態の把握 ・・ 従業員アンケートの実施
4.教育する ・・ 研修の実施
5.周知する ・・ 組織の方針や取り組みの周知・啓発
やはりトップメッセージ無しには、なかなか会社は変わりません。
絶対にパワハラを撲滅するというトップの強い意志を明確な形で発信してください。
社労士として重要視しているのが、やはり「就業規則」です。
前の記事でも書きましたが、セクハラについては「何がセクハラなのか」という認識のズレはかなり小さくなってきたと感じています。
一方、パワハラについては、どういう行為がパワハラであり、それを行うとどの様な処分を科されるのかを明確にしておく必要があります。
認識のずれは、パワハラ撲滅のための活動の大きな足かせになります。
就業規則か労使協定でしっかりとルールを決め、明確にしましょう。
当初、ワーキンググループの報告で「従業員アンケート」が上がるとは思っていませんでした。
それだけにはっきりと「従業員アンケートを実施する」ということを予防策に上げられていることを嬉しく思います。
これは絶対に行ってください。
アンケートで実態を正確に把握することは不可能です。
しかし、アンケートにより経営層が思っている以上に状況が深刻であることが分かるはずです。
アンケートの実施方法は会社によってそれぞれだと思いますが、当事務所では匿名で行うことを勧めています。
あくまで問題の解決に直結させるためのアンケートではありません。
アンケートの目的は、実体の把握です。
そのためには、匿名の方がより明確な状況を掴めると考えています。
「ワークライフバランスの推進」をテーマにした従業員アンケートを取る機会がありますが、この場合でも経営層と従業員の意識の溝は予想以上に深く広いです。
まずは、御社がどのような状況なのか、実体の把握をしてみてください。
この報告では、次の2つを解決するためにやることとしてあげています。
1.相談や解決の場を設置する
2.再発を防止する
特に「1」が大事だと考えています。
企業内・外に相談窓口を設置する、職場の対応責任者を決める、外部専門家と連携する、と書かれています。
パワハラだけの相談窓口ではなく、セクハラやメンタルヘルス問題も同じ相談窓口になるかも知れませんが、それでいいと思います。
どのような相談窓口があり、どうやって利用できるのかを明確にし、日ごろから周知しておくことが必要です。
意外と周知を疎かにするケースが少なくありません。
「え、うちの会社にそんな相談窓口があったんですか?」という
従業員の声をよく耳にします。
窓口の設置や外部専門家との連携は、継続的な周知活動が無ければ効果が十分に発揮されません。
「相談窓口を設置して満足!」、「外部専門家と契約したから安心!」とならないよう気を付けて下さい。
厚労省では、この報告を基にさらに議論を行って、3月末ごろまでには予防・解決に向けた提言を取りまとめることになっています。
今後の行政の動きに注視していきながら、状況にあった企業研修やパワハラ対策セミナーを行っていく予定にしています。
今回の記事に使いました厚生労働省の公表内容はこちら
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000021hkd.html
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