正面に、狛犬が2組いてテンションが上がりました。
喜びながら、撮影します。どちらもいい感じです。
-【狛犬ノート】1(鳥居側)----------------------------
タイプ■火焔型尾
建 立■大正13年
寄進者■個人(白川金次郎)
保存状態■良
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【阿形】
立っているようにも見えます。つまり脚が長いです。
寄進者の名前がはっきりと彫り込まれています。
尾のデザインが独特。
たてがみが、舌の方ではカールを巻いている、ストレートとパーマの融合系。
【吽形】縦細の、スリムスタイルです。
脚には細かい直線の刻み装飾線が入っています。
-【狛犬ノート】2(神殿側)----------------------------
タイプ■直線型尾
建 立■大賞10年7月
石 工■小樽石工 加茂卯之助
設 置■昭和37年10月
寄進者■個人2名(血縁?)
保存状態■良
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【阿形】
1番目の狛犬は、斜め前あたりを向いていましたが、こちらは顔だけまっすぐ参拝者の方を向いています。目が合うわ~。
目が眉の奥にある、彫りが深い外人顔です。そして小顔。
ロン毛でエキゾチックで、スフィンクスのよう。
耳も眉と同じラインにあるので、帽子をかぶっているようにも見えます。
台座にも花の浮き彫りが施されています。
正面からだとスリムに見えますが、バックから見るとかなり大きく見える、これは尾にボリュームがあるからでしょう。
口を大きく開けていますね。
カールが一切ない、ストレートヘアです。
【吽形】
口を閉じた、凛々しい姿。閉じた口から、何本も牙が出ています。
カールがない代わりに、身体にデザインが刻まれています。
台座の花の技術を見る限り、この石工がカールを作るのは造作なさそうなので、このデザインに決めたのでしょう。
花びらのように幾重にも重なっているような尾です。
台座に寄進者の名前がくっきりと見て取れました。
親子か、兄弟のようです。
さらに祠の前にも狛犬発見!
3組のどれも、目下現役の良好な保存状態。狛犬がたくさんいる神社は、すてきです!
-【狛犬ノート】3(摂社前)----------------------------
タイプ■出雲型
建 立■明治11年7月
寄進者■個人(複数)
保存状態■良
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【阿形】
全体的に筋肉質で、かなり頭部が大きな狛犬。
顔のパーツが全てビッグで、インパクトがあります。
獅子舞のような顔をしていますね。
こんなに北の港の近くという土地ながら、保存状態の良さが嬉しいです。
片顔からは牙が二本。垂れ耳です。
足上げ型は、ちょっとバックを撮るのが恥ずかしいですが、思い切り良く後ろ脚を伸ばし、重量感のある尻尾をきれいに上を向けています。
後ろ脚には毛の装飾が。
【吽形】
爪がたくましくて、蹄のようです。伏せをしているようにも見えます。
後ろ脚から伸びる尻尾のラインがいいですね。出雲型はバランスが大事。
後ろから見ると、渦巻きがしっかりとウェーブを作っており、その過剰性が装飾のない身体とうまく合って、過不足のない仕上がりとなっています。
寄進者の名前がずらりと掘られていました。
どの狛犬も、見がいのあるものばかり。
帰りがけに、社務所に神主さんのお姿が見えました。狛犬に喜びすぎたのかしら・・・
これだけの狛犬に護られれば、悪しきものも入ってこれないでしょう。
● 美国神社