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                  寺 号■雨降山(あぶりさん) 大山寺
                  所在地■神奈川県伊勢原市大山724
                  宗 派■真言宗大覚寺派
                  霊 場■関東三大不動/関東三十六不動1番/関東四国八十八箇所60番
                  本 尊■鉄造不動明王(重要文化財)
                  開 基■伝・良弁 天平勝宝7年(755年)
                  参拝日■2013年5月18日(土)
                  特 記■京都大覚寺の別院・鉄造不動明王二童子像(重要文化財)
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春の夜のゆめ


奈良時代に、聖武天皇の勅願寺となった、関東不動巡り一番札所の由緒正しい古刹。
高幡山金剛寺、成田山新勝寺、そしてここが「関東の三大不動」とされています。
どうもお寺は、難しく音読みするというイメージがありますが、ここは大山寺と書いて(おおやまでら)と読むので、なんだか新鮮。

春の夜のゆめ


本堂の古めかしさと彫刻の素晴らしさに、ほれぼれとします。
こんな時代を感じるお寺でも、明治の廃仏毀釈で破壊され、その後再建されたとか。
もともとは、阿夫利神社の場所に一緒にあったお寺なのに、その場を追われ、そののち信者が山の急斜面をならしてお寺を建て直したのです。
信仰心の強さを感じます。

春の夜のゆめ


本尊鉄鋳不動明王および二童子像は国の重要文化財に指定されており、ちょうどご開帳の日だったため、近くまで行って仰いできました。
迫力満点の怒れる不動像。鉄でできたお不動さんは珍しいですが、その辺りに詳しくないため、鉄製か銅製か、見ただけではちっともわかりません。
内陣では、作務衣姿のお坊さんたちがなにやら立って打ち合わせをしていたため、邪魔にならないようにすぐにその場を離れました。

堂内は古く、時代を感じます。おびただしい数の千社札がびっしりと貼られていました。

春の夜のゆめ


庫裏では、私たちの前にいた女性もお不動巡礼者のようで、お寺の人に「関東三十六不動の御朱印とはっきり言って下さい」と言われていました。
第一番であるここから始めようとしている巡礼ビギナーで、まだ頼み方に慣れていないんでしょうね。
私たちだってまだまだひよっこなのに、つい先輩目線で見守りました。

春の夜のゆめ


境内は斜面の途中にありますが、大きなお地蔵さまがいたり、高さ11mの豪奢な宝篋印塔があったりと、見どころたっぷり。
池の倶利伽羅の滝のそばには、立派な倶利伽羅竜像がありました。

春の夜のゆめ


かわら投げの向こうの山の斜面には、遠く北向厄除さくら不動像が見えました。

春の夜のゆめ


帰りは大きな十一面観音像を仰ぎ、遠くに見える江ノ島辺りの海に目を凝らしました。
以前は、大山詣でをした帰りに江ノ島詣でをしてワンセットとなっていたようです。
御朱印と一緒にいただいたご尊像の童子は、こんがら童子でした。

春の夜のゆめ