トゥーツ・シールマンス 〜感動を呼ぶハーモニカおじさん〜 | 坂下春樹の音楽部屋

トゥーツ・シールマンス 〜感動を呼ぶハーモニカおじさん〜

今回ご紹介するのは
世界を代表するハーモニカ奏者トゥーツ・シールマンスです。

彼はスティービーワンダージャコ・パストリアスをはじめ
超一流のアーティストとセッションを行い、世界で演奏を続けています。
もともとはギターとハーモニカの奏者で
ギタリストしても素晴らしい方です。

また、ホイッスルギターという
口笛とギターのユニゾンのプレーなどでも有名です。



僕が初めて彼の存在を知ったのは
Bluesette(ブルーゼット)というスタンダード曲を友人に教えてもらったのがきっかけです。
可愛らしくてやさしいメロディのする大好きなスタンダードの1つです。

ブルーゼットが彼のオリジナル曲だということを知り
作曲したトゥーツ・シールマンスにも興味を持つようになりました。

ブルーゼットは、ある日彼が
楽屋でギターのチューニングをしながら口笛を吹いていたところ
仲間から「楽譜にしておいたら」と薦められ出来上がった曲らしいです。



その後、彼の演奏をいろいろと聞くようになり
すぐに彼の歌心溢れるハーモニカプレーのファンになりました。



彼の音楽を聞いたことがある人なら
違和感なく頷けるであろう彼の言葉をいくつかご紹介します。



「私がハーモニカを選んだのは、この楽器が最も人間の身体に近いからだ。
ハーモニカは、自分の息がすぐそのまま何も通さずに音になる、つまり歌と同じ意味を持つことになる」

「音楽は決してアタマや指先から出てくるものじゃないんいだよ。ハートの奥深くから出てくるものなんだ」

「僕は今この時を楽しんでいる。生きているこの素晴らしさ、その感動のメッセージが自分の音楽だ」





彼のこの言葉を読んだだけでも涙してしまいそうです。

トゥーツ・シールマンスは
いくつになっても音楽に対してピュアでいたいなと思わせてくれる
素敵なハーモニカおじさんです。



Toots Thielemans & Stevie Wonder - Bluesette



「ハーモニカは毎日聞きたいって思う楽器じゃないかもしれないけどね。
クインシーもビリー・ジョエルも、皆泣きたくなると僕を呼ぶ。年に一度ぐらい聞きたくなるでしょ。」



BILLY JOEL AND TOOTS THIELEMANS -LEAVE A TENDER MOMENT ALONE