カーテンレールやメカもののメーカー「トーソー」さんが毎年開催されている、「With Curtain」というイベントがあります。

TOSOさんのカーテンレールに、いろんなカーテンメーカーさんの趣向を凝らしたカーテンを吊って展示するというイベント。東京のみでの開催でしたが、去年から大阪でも見ることができるようになりました。

毎年一人のデザイナーが指名されて、参加するすべてのメーカーのデザインやディレクションをされます。その個性やこだわりや、感性がつまったデザインと、タッグを組む縫製所の技術力に注目が集まります。

今年は、そのデザイナーさんが来阪されて、一つ一つの展示を解説してくださるガイドツアーに参加できましたアップ

なんと勉強になり、なんと刺激を受けたことでしょう。
一部をご紹介します。


こちらは、オペラをテーマにしたデザイン。
カーテン上部の装飾「バランス」はピアノやチェロなどをイメージした、優美な曲線づかい。
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ニューヨーク、マンハッタンの地図をイメージしたデザイン。大きなストライプの生地を、縦、よこ、斜めにはぎ合せてスクエアに仕立ててあります。右下にある、ストライプの幅でタックをとって作ったクッションは、すぐに取り入れられそうなアイデア。
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ドレープカーテンの後ろ側につける「バックバランス」。天井を高く見せるため、天井近くにレールを付けてカーテンを吊ることがありますが、カーテンを開けると窓の上の垂れ壁が見えてしまう。そんな時に、バックバランスを付けるのだそう。かわいい♪ ミックスカラーの生地は案外コーディネートがしやすい。
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大胆なおサルの柄を、エスニックな柄と組み合わせてアジアンリゾートに。
吊元にひだを取らないフラットカーテンは、シンプル志向のお客様によく望まれますが、開閉の時にウェーブが崩れてしまって格好良くはいきません。このカーテンの上部にハトメで通されているコードは、それを防ぐ作用もするそうです。
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ミスユニバースを最も輩出している国、ベネズエラをイメージしたデザインだそう。段違いに取り付けたレールに、スワッグをゆったりと掛けてあるのが印象的。オレンジが効いてて美女になれそう。
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ジャパニーズデザイン。
左側の掛け軸のようなタペストリーは、折り紙のように生地を折って作った柄。クッションにも、生地をたたんで作った扇が。色合わせがとっても素敵。
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無地の紫も、間に入った細かい柄のカーテンも、ざっくり織られた生地に見えるのですが、すべてプリントしたものだそうです。細かいエンボス加工がされているので、触っても織られているようにしか思えません!花柄のレースは、プリントと刺繍を両方施した珍しいもの。わたし去年、占いサロンさんの間仕切りに使っております♪
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ガイドツアー終了後、TOSOさんによる懇親パーティー。
あべのハルカスの26階からの夕景をバックに、おしゃれなケータリングがラブラブ
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パーティーではデザイナーの前畑さんに初めてお目にかかりましたが、完成までの裏話や大阪で行きたいところは~?などのお話もできました。


ブログを見てくださっている中で、一般の方は、展示のようなデザインや凝ったファブリックを見て「こんなのうちには合わないよ~」と思われるかもしれません。
それでいいのです。
こういう展示は、言ってみれば「パリコレ」みたいなもの。デザインと技術の最先端、常に新しいものを生み出すためのデモンストレーションなのです。
でも、それらの潮流は、しばらくの時間を経て、流行となって表れてきます。

最新デザインのエッセンスを、いいさじ加減で「普通のおうち」にも取り入れていけたら、きっと皆さん楽しくなると思うのです。お客様のご希望通りではなく、それをちょっと超えた提案をしたいと考えています。