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A@漫画を描く11

乙カレー。昨日の
「ペタ貼りじゃないトーン選択」の
つづきです。

んで、PCでの作業の場合
注意すべき点があります。

それはモニタの解像度自体が
印刷される紙の精度とは
全然違う、という事です。

多くの場合で、原稿用紙全体を
モニタ内表示に収めようとすると
100%の状態で表示できないはず。

その時点で画面に出てるのは
「縮小された画像のプレビュー」であり
印刷されるものとは違う、という事。
…ちょっとわかりにくいかもしれませんね。

要は表示されてる画面では
原稿の細部が『曖昧につぶれてる』んですよ。

だから、細部のトーンの抜けとか
線の抜けとか、あるいはレイヤーに
ついてたゴミとかが、見えなくなっている。
場合によっては、実際の印刷物よりも
全然キレイに見えてるし、別の場合では
必要以上に汚く表示される事もあります。

モニタはその辺では信用できません。
というか『そういう性質の画材』と理解しましょう。

前にも言いましたが、PCで漫画を描く場合
PCは『万能お絵かきマシン』ではなく、
単なる『画材のひとつ』である事も意識してください。

線補正ツールを使って線がキレイに引けても
バケツツールを使って楽にベタができても
放射線定規や平行線定規を使って
楽にスピード線が引けるとしても
あくまで描き手自身が手を動かすことによって
あるいは選んで決定していくことによって
絵は完成されていくわけですから。

そういう意味では、やはりただの画材なんです。
便利だけど、独特のクセがある画材。

もしプリンターがあるPC環境で
絵を描いてる場合、描きつつ気になったら
即座にプリントアウト、とお勧めします。
紙がもったいない、とかトナーがもったいない
などと言ってると見落とすところが非常に多い。

少なくとも「これで完成だ」と
思った場合、最低一度でもそれを
テストプリントして、
細かくチェックすべきです。

スパイスマン@ブログ-トーン範囲選択1
トーン選択範囲用に作成した
色レイヤのつづき。
スパイスマン@ブログ-トーン範囲選択2
目とか、キャラの表情で大事な部分は
拡大表示して、細かく調整します。

あとはその絵の中で大事な、見せたい部分も
同じように拡大表示して丁寧に調整。

上でもふれてますが、モニタ表示を
鵜呑みにしないこと。
印刷物になってから泣きたくないですよね。

この辺は繰り返し作業してるうちに
自分の絵の仕上げたい方向や特性がわかってきて
効率的にチェックができるようになってくると
思います。
スパイスマン@ブログ-トーン範囲選択終了
…と、こんな感じで影を入れます。

この次は、この色レイヤを選択範囲にして
トーンを貼ります。


(有賀ヒトシ)