この映画を年始に見て来た。
『ぼくは明日、
昨日のきみとデートする』
なんちゅうタイトルや

僕が明日で、君が昨日……

変やろ?よーわからんで
なんかワケわからん

……とか、思ってるヒマあったら
見に行ったらエエか

……で、見て来た。

僕が明日で、彼女が昨日の意味が
わかったヨ

こんな恋愛あったらどうする?
ちょっと考えつかへんで

主人公のボク、
南山高寿(福士蒼汰)は、
京都の美大に通っている電車の中で
ひとりの女子に惹かれて
目がはなせない状態になる。

要するに、一目惚れ

高寿が一目惚れしたキミは、
福寿愛美(小松菜奈)
電車を降りた後を追いかけて
勇気を振り絞って
「また会える?」
…と、声をかける

……そしたら、この彼女が
いきなり、ポロポロと
涙を流して泣き出すんや。
なんでや……

通称、叡電(叡山電車)の
宝ヶ池駅のホームで
しばらく二人でおしゃべりして

次に会ったのは、動物園

高寿は美大生だからサ、
デッサンの課題か
キリンを描いてて、
ケツのラインがイイねェ

そこに愛美が現れて…
「それ、貼り出されてたヤツだ」
…みたいな事を言う。

このセリフ過去形じゃん

勘の鋭い人なら
そんな風に感じるハズ。

高寿の親友、上山(東出昌大)が
恋の相談窓口の役割をしてたり

実際に、初デートは
三条大橋で待ち合わせ
…って、アドバイスしたり
デートコースを彼女と二人で
いきなり歩くんじゃなくて
デートの前に
ひととおり歩いてみたほうが
いいよ……等々の
ありがたーい意見を
言ってくれたりする。

初対面での涙の意味を
わからないまま…
不器用な自分を優しく
受け入れてくれる愛美に
どんどん惹かれていく高寿は
初デートの時に
自分の気持ちを告白
「OK」の返事をもらって
交際がスタート

手を繋ぐときも
「手をつないでいい?」
…とキチンと聞いてから

初恋()…のドキドキ感や
世界が違って見える
…キラキラした感じが
京都の街並みにマッチして

すぐにでも
彼女を連れて
デートしたくなるような、
エエ感じや

映画でやってたみたいに
商店街をブラついて
鴨川の飛び石を
二人で渡ったり……したい。

あの二人みたいに……

初めて名前で呼びあったり
初めてのエッチ
……いろんな初めて
二人で積み重ねながらも

「あなたの未来がわかるって
言ったら、どうする?」
…とかポツっ…と言う

愛美に不思議な
とまどいを感じながらも
恋人のいる日々を満喫する、高寿

初めてキスをした日……
「わたし、あなたに
隠していることがある」
愛美から打ち明けられた話に
驚きまくりの高寿

そりゃそうだ。
コレはまるで、壮大なSF
『時をかける少女』に匹敵するで

高寿の時間は、
明日に向かって流れてる
砂時計みたいに
前へ前へと進んでる

…当たり前や

一方、愛美のほうは
昨日に向かって
進んでいく…らしい
なんかよーわからんなぁ

要するに高寿は1日→2日
愛美は…2日→1日

……ってことやろ

うへ~
やっぱり、ややこしいで

愛美も
ややこしいって思ったんやろか
メモ帳に毎日の出来事を
書いてあるんや

このメモ帳についても
高寿に説明するんや。

実際に、打ち明ける前に
メモ帳が見つかってしまうしな。

すべての謎がとけて
この映画を見終わった時
エンドロールには
電車が映ってるんや。

叡電がいつものように
前へと進む

線路は、
電車に出会う接地面が
どんどん後ろに流れていく……。

ああ、そうか

そういう関係性なんや

30日間

二人で過ごせる
恋人同士の期間

なぜなら、それが過ぎたら
後は、すれ違っていくしか
ないから……

その事の重大さに気付いた
高寿は、がく然とする

そして、初めて愛美に
声をかけた宝ヶ池駅のホームで
泣いていた彼女の
涙の意味を……知る

自分にとっては、
はじめまして……が
彼女にとっては、
最後の日……だったから

それでも、高寿は言う
「僕たちはすれ違ってない。
端と端を結んだ輪になって、
ひとつに繋がってるんだ。」

30日間の運命の恋

まさしく
『ぼくは明日、
昨日のきみとデートする』
……だった。