このテーマで書く、最後の投稿です。
発達障害について、育児の悩みについて相談できる医療機関は、
「発達専門」を掲げている小児科だけか?
小児科でないと相談できないのか?
私の経験した狭い範囲で、かつ拙い考えを書こうと思います。
うちの子は、
前回の投稿に出てきた「黒鳥こども発達クリニック(仮名)」以外にも、
風邪や予防接種、歯の検診などで様々な医療機関にお世話になっています。
また、私自身が分娩後遺症その他で色んな病院に行っています。
まず、風邪や予防接種、皮膚のトラブルなどでお世話になっている、ごく普通の小児科の先生。
保育園に近いクリニックと自宅に近いクリニック、今まで2か所お世話になりました。
どちらもすごく優しい、親戚のおじさんのような先生。
1~4歳代は注射で暴れ、泣くケイを
「よしよし」 となだめ、「よく頑張った。よく頑張った」そして、
「僕は発達専門じゃないから無責任に色々言えないけど。
この子、いい子だよ」
と口癖のように言ってくれていました。
時々そういう場に行くと、気持ちが楽になり、助かりました。
もし、現在発達を専門とするお医者さんにかかっていて、
そのお医者さんが気持ちが暗くなるようなこと、
傷つくことしか言ってくれないとしたら、
上のような
「発達専門ではないけどたくさんの子どもを診てきて、子どもが大好き。
そして全部の子どもに明るい将来を願っているお医者さん」
のところに時々行くのも良いなあ、と感じています。
そして、もっと元気をくれる発達専門のお医者さんを探すのも良いかもしれません。
それから、歯科医師のK先生。駅前のクリニックの院長ですが、この先生にもお世話になっています。
発達障害児にとってはかなり難しい、歯科の診察!
奥歯に永久歯が生えてきて、シーラント(虫歯予防で溝を埋める薬)を塗ってほしいなあ、と思い、ネットで「小児歯科」「優しそうな歯医者さん」を探して、電話しました。
「うちの子どもには障害があって、歯医者さんを怖がるのですが、受診させて頂けますでしょうか?
その場合、できるだけ他の患者さんにご迷惑にならない時間帯に伺いたいのですが」
気持ちよく受付してもらい、予約日に行きました。行ってみると、他の患者さんが一人もいませんでした。
さて当時4歳の、うちの子ケイは......。
診察台に乗らず、クリニック中走り回り、泣き叫びました!!(ただの検診なのに)
あまりのひどさに
「すみません、すみません!!」と私も崩れ落ち、泣いてしまいました。
その私を院長先生が
「大丈夫です!こういうのはよくあることです、よくあるんです!」 と、なだめてくれました。
その後何度か通っても、ケイはぐずりました。
「歯医者さんが終わったら○○をあげるから頑張ろうね」
などの手段で乗り切っていたのですが......。
先生はいつもニコニコして
「ケイちゃん、いい子でしたよ!」
と毎回のように言ってもらえました。それにどれほど救われたか。
耳鼻咽喉科の先生にもお世話になっています。
患者としてかかっているのは私ですが、
先生は、
「患者の立場にならない医師は駄目だ!」
という強い信念を持っていて、
「医師がきちんと患者の疑問に答えているか、
不安を解消しているか、
痛みや辛さに共感しているか」
を重要だと考えています。
ですから、私が
「この間、某病院でこういう悲しい思いをした」
などと話すと、
「医師として恥ずかしいね」
とスパッと言ってくれるのです。
耳鼻咽喉科は小児も診るので、ケイの相談にも少し乗ってもらうこともあります。
ケイに会って、「いい子だね」と言ってくれました。
私はこの先生を本当に尊敬しています。
上に書いた他の先生方にも言えますが、
「この子はいい子」
と言ってもらうと、嬉しいし
子どもへの気持ちも優しくなります。
(「いい子なのに母親のあなたが、どうしてちゃんと世話してあげないの」とは全く違います)
他に、ケイを妊娠した時、途中までお世話になった婦人科の院長先生。
こちらはある程度規模が大きなクリニックでしたが、分娩は行わないので別の病院に移らなくてはなりませんでした。
私はここの院長先生に分娩後遺症を治療してくれる病院をすべて紹介してもらいました。
また、ケイの子育て中辛くなると、診察というよりは話をしに行っていました。
先生はかなり個性的かつ、強力なキャラクターの持ち主で、
「君はやるべきことは全てやってる!自信を持ちなさい!」
と言ってくれ、
ケイに万一発達障害以外の合併症があったら、
専門の医療機関の情報を教えてくれる、と言ってくれました。
何かあったらいつでも来なさい!
という感じが、本当に頼れるのです。
さて、精神科ですが......。
おそらくは日本で一番有名な大学の、
医学部附属病院のドクターたちが揃った精神科クリニックに、
私はケイの障害の診断書に添える私の診断書をもらうため、行っていました。
分娩後遺症の中に精神的ダメージも含まれている、という書類が必要だったのです。
精神科医の方、臨床心理士の方と話をしました。
後悔しました。
「他の障害児の親は明るく前向きなのに、どうしてあなたは辛いなどというのか。努力が足りないのではないか」
と医師の方に言われたのです。
臨床心理士の方も、ボーっと私の話を聞くだけで特にコメントらしいコメントももらえませんでした。
発達障害児の母親のケアをしている白鳥先生以外、私は話のできる精神科の先生に出会ったことがありません。
精神科で問題が解決したことはありません。
素晴らしい先生も、きっといらっしゃるとは思いますが。
「合う医療機関」は人それぞれだと思います。
でも、私は思うのです。
万一ある医療機関で、深く傷つくことを言われても決して気にする必要はない。
自分の痛みを理解してくれるお医者さんは、きっとどこかにいると思うのです。
それが見つかるのは、もしかしたら、自分が一番困っている症状の専門の診療科ではないかもしれない。
でも、きっと、どこかにいるのです。
そして、出会えることができたら、気持ちを分かってもらうことができたら。
よりよい医療を提供してくれる、
発達専門の医療機関を探す気力が湧いてくると思うのです。
次回は、「自治体(市区町村)は発達障害を助けてくれるのか」という記事を書こうと思います。
(私の主観です。愚痴が8割くらいになると思います)
その次に、「学校とどう連携するか」私の考えを書きたいと思います。
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