「三輪」 | ◎時空の螺旋◎ spatio-temporal-*HELIX*

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この世界の美しさ
自然の摂理の巧妙さ
命の営みの不思議さ

センス・オブ・ワンダーをアートで表現します。

「三輪」

 

畏れひれ伏し

 

崇め奉られるより

 

敬意を払い合う

 

友人のようでありたいと

 

私は願うのだ。

 

ゆっくりしてゆきなさい。

 

そう、呼吸と共に流れなさい。

 

私たちは混ざり合うのだ。

 
 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

美しい乙女、活玉依姫いくたまよりひめのもとに夜になるとたいそう麗しい若者が訪ねてきて、二人はたちまちに恋に落ち、どれほども経たないうちに姫は身ごもります。

姫の両親は素性のわからない若者を不審に思い、若者が訪ねてきた時に赤土を床にまき、糸巻きの麻糸を針に通して若者の衣の裾に刺せと教えます。

翌朝になると糸は鍵穴を出て、後に残っていた糸巻きは三勾(みわ)だけでした。

さらに糸を辿ってゆくと三輪山にたどり着きました。

これによって若者の正体が大物主大神おおものぬしのおおかみであり、お腹の中の子が神の子と知るのです。

この時に糸巻きが三巻き(三勾)残っていたことから、この地を美和(三輪)と名付けたということです。

 
 
たまたま図書館で借りた本2冊ともに
このお話が載っていたのです。
 
2冊ともですよ。
 
1冊は古事記の解説をベースにしたエッセイっぽい本だったので
載っていても不思議はないですが
もう1冊は「図書館のオススメ」コーナーにあった小説です。
中を見ずに借りたにも関わらず、なんとも不思議なシンクロに
この「三輪山」の名前が心にひっかかったのです。
 
それ以来、たまたまつけたテレビ、
たまたまめくった雑誌、
たまたまのぞいたブログに
この「三輪山」が登場し・・・
 
 
 
 
・・・なんやねん。
 
 
 
 
行けってことか?
とはうすうす感じていましたが
なんせ私はめんどくさいのとしんどいことは
極力避けたいインドア派。
 
マラソンと登山をする人の気がしれねぇ~
 
なんて言っちゃうタイプです。
 
スミマセン・・・。
 
 
 
草場一壽さんの個展の帰り、
草場さんとすごく深いお話ができて
意識の広がりと次の一歩を踏み出した感覚で
いろいろ考え事をしていたんですが
 
 
駅のホームでふと顔を上げて
 
 
 
 
ううわっ!!!
 
 
 
 
 
 
 
わわ、わかったよ、
行くよ、行きますよ、行かせていただきますよっ
 
 
そして、自然に行こう、という気持ちになるのを待って
ついに行ってまいりました。
 
私が読んだ小説の中では、この三輪山は聖域です。
(実際にも、山自体がご神体です)
女性は入れず、男性も特別なときに
禊(みそぎ:小説では塩を体に塗りたくって冷水かぶるとか真冬に川にざぶざぶ入るとかでした)
をして、白装束に着替えて、楽器を打ち鳴らし途中までは喋ってはいけないとか
もう、ほんとに特別な聖域として書かれていたので
ちょっと臆したんですが
今は老若男女、申し込めば入山できます。
 
私は一応、前日はお風呂で体に塩を塗りたくってみました。
デニムは洗い立て、Tシャツは新品で行きました。
私なりの敬意で。
 
 
 
かなり急な所もありましたが
なぜかまったく疲れませんでした。
 
朝ごはん食べずに行ったんですが
お腹もすきませんでした。
 
帰ってからも食べる気がせず
この日は1日何も食べずに過ごしました。
 
そして登拝中は
(登山ではなく”登拝登ることは娯楽ではなく祈りなのです)
 
 
ななななに?
え、え、どういうこと?
なんで?なんで!?
ううわっマジか!!
 
 
が、いっぱい。
不可解な体験がわんさかでした。
 
さ、さすが神の山。
 
登拝中の奇跡的な体験は
話さないほうがいいらしいので
詳しくは書きませんが・・・
(今後2,3枚はこの山での体験の絵なので
うずうずして書きたくなるかもしれませんが)
 
今回の絵の説明だけしておきましょう。
 
特に私には悩みも叶えたい願いもなかったのですが
登拝中、ふと、ひとつ望みが頭に浮かびました。
 
「この願いを叶えていただけるのならば
私が明らかに気付くカタチ、そう、
渦や幾何学模様として現してください」
 
そう祈ってみました。
 
というのも、登拝中、私はそこかしこに
”カタチ”を見つけたのです。
 
例えば、まんまるの木漏れ日が重なって
 
ヴェシカ・パイシス!
エッグ・オブ・ライフ!
フルーツ・オブ・ライフも発見!!
 
中津磐座という祀られた大きな岩には
大きなカタツムリがくっついていました。
渦巻き発見!
 
花なのかガクなのか分かりませんがたくさん落ちている
六芒星!
五芒星も発見!
 
木の幹にくっついた赤いコケの形が
二重丸◎!
 
 
願いを託してから数十分後、
山頂の奥津磐座でよっこいしょ、
と座ってびっくり!!
足元に落ちていた葉に、この模様があったのです。
 
葉を持ち帰ることも写メとることも禁止ですからね、
しっかり記憶して、山を出てからすぐスケッチしました。
 
私が明らかに気付くカタチで現していただけました。
私の願いは叶うようです。
 
冒頭の神話に出てくる鍵穴のようでもあるな、
と今思いました。
 
ほぉら、
みなさん、登りたくなったでしょ??
 
私の詩はそこで感じたメッセージです。
 
この山が解禁されて誰でも登れるようになったのも
人間と神様(とされる存在)が近くなり
融合する時代の到来を示唆してるんじゃなかろうか。
と思いました。
 
友人のよう、とはいえ、敬意は最大限に払いましょう。
ここは本当に聖域です。