スッポンというと、割烹で煮こごりやお出汁だけチョイといただく感じでした。
栄養満点、滋養強壮とはわかっているけど、見た目やイメージのグロテスクさに、今まで積極的に食べようとは思いませんでした。
が、やはりここも家人の主張。
東京にもスッポン懐石なる店があり、全部スッポンを使った店で、俺は是非一度行ってみたいんだけど、高いし、スッポンが美味しいかもわからないし、ここで一回トライしてみたい、云々云々。
不慣れな動物性タンパク質は、鴨や猪や鹿もダメな私も最終的に折れました。まあ、出汁は美味しいから、最悪、野菜とおじやを食べればいい。
とは言え、前菜の縮みほうれん草とマツバガニのお浸しも、
ソワソワしちゃって喉を通ったんだか、まだなんだか。まるで初めてのデートみたいです。
そして登場。丸鍋!
右奥に追加するスッポンのブツ切りが見えます
こちらのスッポンは、静岡産の天然スッポンを使用しており、全て高温で臭みを消す下ごしらえ済み。2人分2匹のスッポンさんが使用されています。
仲居は笑顔で『うちのは頭が入っていませんからご安心ください♡』って、頭入ってるんだ、普通。。。お出汁がよ~う出るそうです。まずはよそっていただき、
いただき....うわぁ
目をつぶってまず小さい肉片を。
うん、美味しい。
鶏肉に食感が似てますが、旨みはもっと濃い。
まずはお近づきにと、ひょいひょい口に入れました。
うん、美味しい。
この黒いのは脚だそうです...さすがにめまいを覚えながら黒い皮をむき、中の白いところをつまんで、ある程度で皮ごと口に入れました。
うん、なんだか美味しくなってきた。
2杯目。
右の黒い皮がへばりついたキノコ見たいのは甲羅。左はまた脚です。奥は白舞茸です。
野菜の他、焼き餅も入れて丸出汁を吸わせます。最後には家人とスッポンの取り合いに。
見た目は確かにキツイですが、食感や味わいが最高です。焼きネギも入れて、左奥の白いのは甲羅、その奥が肉。
文句なく美味しいけど、鍋の残りを全部食べる胃がもう一個欲しい!赤蕪と野沢菜の漬物をバリバリかじりながら断腸の思いで残りの鍋を諦めました。
雪は大変だけど美しい。降り積もる様や、木や格子戸にたまっていく様、光を柔らかく見せたり、夜を青く見せたり、まさに雪化粧で美化する周囲。金沢の人が風流なのは、この雪のおかげでもあるのかしら....と思いながら、ポッカポカのお腹を抱えて、部屋に戻りました。