2010年7月17日土曜公演。文京シビックホール(大)。
井上バレエ団公演。
曲/ レオ・ドリーブ 指揮/堤 俊作
演奏/ロイヤルメトロポリタン管弦楽団
美術・衣装/ ピーター・ファーマー
芸術監督・振付/ 関直人
キャスト
スワニルダ/宮嵜万央里
フランツ/エマニュエル・ティボー(パリオペラ座)
コッペリウス/シリル・アタナソフ(パリオペラ座)
鶴見M 西川T 田川Y 他井上バレエ団
文京シビックホールは駅直結、コンビニ、エクセシオールが同じビルにありとても使いやすい施設。ホールの雰囲気は行政の施設にしては温かみがあり、清潔感と落ち着きのある雰囲気。バレエには適していると思う。会場内の飲食コーナーもエクセシオールが入っており、価格も良心的。トイレも個数が多く広く快適。座席もお尻の部分が一段下がる構造で、座るとひざが上にあがるため疲れにくい。またお花に埋め尽くされた待合いも雰囲気が良い。山岸涼子先生からのお花もありました。
コッペリアは面白く楽しく、明るい作品。今回の演奏はけっこう速足だなと思ったがやはり生演奏は良いね。コッペリアは楽曲も美しく楽しく、切なく良いので演奏だけでも楽しめる。好みをいえばマズルカの高まりの場面をもうちょっと切なさというか色気を持って演奏してほしかった。
宮嵜さんは小柄なのかな、ぴょんぴょんちょこちょこ明るさとちょっとおてんば入ったスワニルダを可愛く演じていた。タイプに合っていたと思う。また、踊りはできることをきちんとやるという方式。無理をせず、完成品を確実に踊っていた。つまり破綻がない。
井上バレエ団といえばブルノンヴィル方式を積極的に取り入れているバレエ団のようだが、そのせいなのか脚技には結構楽しませてもらった。
ピーターファーマーの美術が特に生きているのが2幕のコッペリウスの工房。おとぎ話の世界。お衣装もブルーのあざやかさが印象的。コッペリウス役のアタナソフは90年の井上バレエ団コッペリア初演からずっと出ているらしい。もう20年ってすごいなー。さすがの役者だった。ティボーも良かった。やはり男役に白人がくると舞台が盛り上がる。
2幕工房場面で機械人形を演じた男の子がとっても良かったんだけど、名前がわからない。ばねのあるジャンプと面白みを楽しみながら踊るというセンスにあふれていた。あのコ、これからが楽しみ。
マズルカの場面など舞台をところせましと団員を配置している。出演団員の数と舞台の広さをうまく使い上手に配置したなと思った。
3幕でのソロを踊る方々は体型にも恵まれやはり手足の長さというものは踊りを助けるなと改めて実感。
とっても楽しい公演だった。