超久しぶりの更新。
1990年初頭に始まった連チャンブームは、爆裂アレパチ・権利物の登場によって一気に熱くなった感がある。
その代表機種は、今回紹介する藤商事のアレジンであろう。
この機種が連チャンアレパチの大ヒット機種であることは、既に多くの人が知っていることとは思うのだが、アレパチのゲーム性・特徴を理解している人は意外と少ない。
そもそも「アレパチ」という言葉は、太陽電子の登録商標であり、他メーカーでの使用はできなかった。
アレジンのメーカーは藤商事なので、アレパチではなく、正確にはアレンジボールというジャンルになる。
外見はパチンコにそっくりだが、パチンコとパチスロが別物のように、アレンジボールもまた別物なのだ。
アレンジボールのゲーム性を知らない人のために書くと、
アレンジボールでは、16発玉を打つと一旦打ち出しが停止する。これを1ゲームと呼ぶ。
打ち出した玉は、盤面下部の、1~16と書かれたポケットのいずれかに入賞して、ランプが点灯する。(盤面にはいくつかの入賞チャッカーがあるが、いずれのチャッカーにも必ず数字が記入してあり、該当番号のポケットランプが点く仕組みになっている)
1ゲーム終了した時点でのランプの並び具合によって払い出しが決まる。
4つ連続でランプが並べば点数が1点。以降連続でのランプ点灯数が1個増える毎に点数も1個増える。5個ランプが並んで点けば点数2点、6個付けば3点・・・
JACK POTと書かれた並びでランプが点灯すれば、それだけで3点。以降ランプが増える毎に4点、5点・・・となる。点数1点につき、払い出される玉数は16発。
これが表向きのゲーム性なのだが・・・打ってみると(又は釘を見ると)分かるのだが、通常時に払い出しがあることは滅多になく、4個連続でランプは点きにくくなっているのだ。
つまり、これだけで玉を増やすのは不可能なのである。
しかし、盤面中央上のデジタルで、1,3,5,7の奇数(9は存在しなかった)のゾロ目が揃うと、中央ラクダの役物が約6秒開放。
中央に玉が入賞すると権利発生で、盤面右上のチャッカー通過で下のアタッカーが開放する。
アタッカーに入賞があると、通常点灯しにくいJACK POT絡みのランプが点灯し、しかも点数が2倍になるようになる。
このおかげで、権利発生中は右打ちするだけで容易に1ゲームの満点である10点(盤面表示はF)の160発を獲得できるようになっていた。
権利は14ゲームで終了。1回の大当たりで2000個弱の出玉を獲得できた。
当時打っている人々の様子を見ると、上記のアレジンの・・・アレンジボールの基本のゲーム性を理解して打っている人は、ほんの一握りだったように思う。
まぁ、理解していなくても、「通常は肩狙いでデジタルを回す」→「デジタルが揃ったら即右打ち」→「ラクダ役物中央入賞で権利発生」→「そのまま右打ち」さえ知っておけば特に問題はなかった。
しかしこのアレジン・・・保留玉の存在しないアレンジボールなのだが、凄まじい連チャンとハマリがあり、非常に波の荒いゲーム性によって瞬く間に大ヒット機種になった。
私は当初「波の荒い台」ということで敬遠していたのだが、いざ打ってみると、連チャンはもちろんなのだが、それ以外の面でも非常に魅力的な機種に仕上がっており、虜にされてしまったのだ。
そのことは次回以降で書くこととしよう。