ネットオークションで買ったものが盗品だったら？

あなたがネットオークションで何らかの商品を購入したとします。

しかし、その商品を購入した後になって、盗品だと知らされ、その本当の持ち主があなたにその商品を「返せ」と言ってきたら、あなたはその商品を本当の持ち主に返す必要があるでしょうか。

結論から言うと、ネットオークションで買った商品が盗品であった場合、その盗難の時から２年間、本当の持ち主はあなたにその商品の回復を請求することができます。（民法第193条）

しかし、あなたがその商品を買い受けた時にその商品が盗品であることを知らない限り、あなたはその商品の引き渡しと引き換えに、あなたがネットオークションで購入した代金を請求することができます。（民法第194条）

ネットオークションでは安く商品を購入できるというメリットがありますが、その商品が盗品や遺失物（落し物）である場合、返さないといけないというリスクについても十分考慮しておきましょう。

以下、参考条文です。

（即時取得）

第百九十二条 　取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。

（盗品又は遺失物の回復）

第百九十三条 　前条の場合において、占有物が盗品又は遺失物であるときは、被害者又は遺失者は、盗難又は遺失の時から二年間、占有者に対してその物の回復を請求することができる。

第百九十四条 　占有者が、盗品又は遺失物を、競売若しくは公の市場において、又はその物と同種の物を販売する商人から、善意で買い受けたときは、被害者又は遺失者は、占有者が支払った代価を弁償しなければ、その物を回復することができない。