その男の名は、シックス。 | 高志宮殿下のやんごとなき日常

高志宮殿下のやんごとなき日常

タイトル分かりやすくしてみますた。
旧『振り返ればヤツがいない』です。

フリマ
での話。





雨も上がって湿気も急上昇。





暑いながらも楽しく店番をしていると、遊びに来たと思いきや手伝ってくれたカイネが遠くを指差しながら







「あ、あの人スカウター装備してる!」







と言った。





え、どれどれ。と指差す方向を見ると、50メートル位離れた所に、黒いTシャツでコチラに背中を向けている男がいた。



品物を物色しながらうろうろしている様子で、横顔にうっすらと不自然な装備が見える。





あ、ホントだ。やべー。あいつマジイカス。





その時はそれで終わった。







るるに店を任せ、他の店舗を見て回って、戻ってきて、さぁ店番を再開しようと言う時にそいつはやってきた。






殿下ブースを舐め回すように物色している男がいる。





男「おい、このジッポすげー良いヤツだろ。俺にはわかるんだよ。」





殿『あ、解ります?良いジッポですよー!』





男「お前これもっと安くしろよ。」





殿『3000円って書いてありますけど、1500円でいいっすよ!』





男「お前俺を舐めてんのかよ。1000円にしろよ。」





殿『いやいやいや~1500が限界っすわ~!』





男「買ってやるっつってんだよ、1000円にしろよ!」





ああ、俺絡まれてる…。





そしてるるを始め、手伝ってくれてる人達が引いてる…。





笑顔を絶やさず、相手の挑発を受け流しつつ対応してると





「お前、俺とケンカすんのか?言っとくけどな、俺すげーつえぇぞ。俺の戦闘力は62万だぞ。」





は?





「お前な、俺は相手の戦闘力が見えるんだぞ。お前の戦闘力見てやろうか?」







おもむろにバッグから取り出したものを装着する。














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ああああああああああ!!!!!








さっきのスカウター男!!!!!!








一気に盛り上がる皆さんと予想外の食いつきにたじろぐスカウター男。







男は「シックス」と名乗った。






シックス「今からお前らの戦闘力見てやるよ。」



シックス「(カイネを指差し)そこの女。お前は戦闘力2500だ。」



シックス「(るるを指差し)お前。お前は戦闘力65000だ。なかなかやるな。」



シックス「(殿下を指差し)そしてお前、お前の戦闘力は15000だ。」





15000…中途半端だな…。





シックス「このジッポ、俺が買おう。お前が使っていたジッポをこの俺が使う。言わば魂を受け継ぐわけだ。それって凄い事だと思わないか?」





そう言って立ち上がった男のTシャツにフリーザ様が…





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この男…







香ばしい…!







殿下のドS心に火が着きました。







以下、記憶に残っているやり取りを抜粋。(シ:シックス 殿:殿下)





シ「お前、俺の兄弟にならないか?」

殿『ヨロシクな、ブラザー!』





シ「お前、本当は強いだろ?」

殿『俺が強い?俺なんてお前の足元にも及ばねーよ!』





シ「実はお前の戦闘力は65万だったんだ。さっきは俺より強かったから悔しくて言えなかったんだ。」

殿『数値の上では俺の方が上かも知れないが、魂のレベルはお前の方が上だぜ!』





シ「なぁブラザー、500円くらい良いだろ?1000円にしてくれよ。」

殿『500円くらい良いなら2000円で買ってくれよ兄弟!』

シ「お前…やるな。」





シ「兄弟って言うからにはどっちが上か決めようぜ!俺、29歳。お前は?」

殿『俺?31歳!(嘘)』

シ「じゃあお前が兄貴だ。俺は弟分でいいぜ。」

殿『おう、よろしくな弟よ!』

ス「アニキ、よく見たらかっけーすね。」

殿『良いからお前ジッポ買わねーの?どーすんだよ!』





シ「このスカウター、ザーボンと一緒なんだぜ!」

殿『いーから早く買えよ!』

シ「(ザーボンネタに食いついたカイネに対して)お前に言ってんじゃねーよ!」

殿『シックス!てめー絡んでんじゃねぇよ!こっち来い!』

シ「(殿下の肩に頭を乗せて)アニキィ…」





シ「アニキには負けたよ。ジッポは1500円だな。俺が死んだ時、このジッポも一緒に棺桶に入れてもらう事にするよ…」

殿『チ○コアクセサリーも買ってけよ!俺とお揃いにしようぜ兄弟!』

シ「お前…やるな。」





(チ○コアクセサリーを前にして)

シ「うー…ん、(唯一まともなカエルを選び)これにしようかな。いくら?」

殿『500円!』

シ「(1000円札を出し)ん」

殿『お、二個も買ってくれんのか!はいよ、カエルとチ○コ!』

シ「お前…やるな。」





シ「(るるの頭をポンポンしながら)お前、俺とやんの?あ?」

殿『おいシックス、その人俺より年上だぞ』

シ「…すんませんでした。」





(シックスが取り出したサイフにタスポが。苗字判明。)

殿『おいシックス。お前、中川って言うの?』

シ「ちょwwお前マジやめろよwww」

殿『中川シックス~wwwww』

シ「ちょwwwwおまwwwwwふざけんなwwwww」





そんなこんなで最終値下げしないとマズい時間に。

空気読まずに居座りそうだったから、肩を組んで強制的に帰りを促す…





(歩きながら)

シ「俺、最後にお前と戦いたい。殴って良いか?」

殿『あー俺普段は自分からは絶対にやらないけど、冗談でもやられたらマジでキレるから止めた方がいいよ?マジで。やるなら手加減しないけどどーすんの?やる?』

シ「…お前には絶対に手を出さねぇよ。」

殿『解ればいいよ』

シ「ホントすんません。」

殿『良いってw』

シ「土下座すればいいっすか」

殿『ちょwwww』





そして堅い握手を交わしシックスは去っていった。。。







他にもいろいろオモロイ事言ってた気がするけど、記憶に残ってるのはこんな感じかなw







シックスの登場で、通常のフリマでは得られない何かを得られた。





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そんな気がしたw