終わる世界 第12話 | 草石のガチンコネット小説

終わる世界 第12話

「つまり、マッドハウス、ガイナックス、シャフト、あと京アニなんかは絶対に常識的に呼吸的に知識として持っていないと話にならんよ。
わかるかな?」
川村さんはそれはもう水を得た魚のように話を進めている。
それを聞いて田中さんは「ほう」「なるほど」なんて
とてもいい相槌をしている。
川村さんのオタク度によくついていっているな、なんて思いながら僕はラジオをつける。
「しかし、この町にも四神がいたなんて驚きだな。
四神なんて素敵じゃないか…ふふ…
四神なんていったらふしぎ遊戯や、アベノ橋魔法☆商店街を思い出すよ、
どちらも大好きだ」
どちらも全然話が違うけどな。
「サカズキ君サカズキ君、今日はあたしはそろそろ失礼するさね。
そろそろ部屋に戻らなくてはいけない。
何故ならば、少し眠くなったことが一点と、
地球上の引力を考えてしまいたくなった点が二点目、
そして極めつけはあれだ、サカズキ君の部屋にはテレビがない。
その三点であたしの行動は今決定された。
とは言っても寂しくなったり、若い女の子と二人でなんだか
変な気持ちになってしまったならあたしの部屋に来るといい。
二人まとめてお相手しよう。
言っておくがあたしはバイだ。
両刀だ。
宮本武蔵よろしくの二刀流なのだよ。
では、良い夜を…」
パタン。
扉が閉まった。
代わりになんだかとてつもない扉を開いてしまった気がしないでもない。
「かっこいい…」
田中さんが目をきらきらさせて言っている。
おいおい、両刀なんて意味わかってんのか?
「まるで、愛知の星、諸星みたいですね!」
「無理に作者でつなげようとか気を使わなくていいよ!
バガボンドでいこうよっ!」
レベルたけぇよ。
そうしているうちにBAY FMが十時の時報を告げた。