「願い」
今も海外へ移植のために渡航している方やこれから渡航されるご家族の方々がいます。
私は聡太郎を亡くした立場で、願っていることがあります。
どうか、家族みんなで渡航出来ますように・・・と。
日本から海外へ渡航されている子ども達の心臓はギリギリです。
いつ、何が起こるか分かりません。
聡太郎は呼吸器をつける時にも、五分五分と言われました。
日本でのカテーテル検査でさえ、命がけです。
そして、飛行機に乗る長時間の移動。重力や気圧の変動でさえ命がけです。
アメリカの病院に着いても、治療法の変化や環境の変化。
何よりも両親以外に知っている人が居なくなるストレスも多大だと思います。
移植手術の時にも、移植手術後も。
何もかもが命がけです。
そして、術後から3~6ヶ月は急性拒絶反応の出やすい危険な時期です。
そのため施設によって術後の滞在期間は3ヶ月から1年と異なります。
渡航から移植前後まで、アメリカという異国での環境の中で母親だけで子どもの全てを受け入れることは困難です。
精神的負担は計り知れません。
また、子どもにとっても急変したときに看取られる家族が母親だけになってしまいます。
渡航するまでは聡太郎を助けることしか考えていなかったので、亡くなってからの今は思います。
アメリカでの厳しい時期に、子どもに両親を与えて頂きたいと。
元気に戻って来れれば、家族で頑張り抜いた記憶になり絆となります。
募金活動の背景はありますが、
どうか願いが届きますようにと、移植を受ける子ども達のために心から強く願います。
言葉が足らずに誤解を生むような表現でしたら申し訳ありませんが、どうかご理解をお願い致します。
私が、今こうしていられるのも2人で同じ時間、同じ場所で聡太郎を看取れたからだと思っております。
全期間でなくても、生命の危機が高い期間は両親で見守れるようにさせて頂きたいと、願います。
すっぱい顔のそうちゃん。
アメリカに行ってから、そうちゃんは本当に辛そうになってしまいました。
なので、あまり写真も残せませんでした。
公開も少ないです。
それでも、心の扉を開けば聡太郎の辛かった姿はいくらでも思い浮かべられます。
このブログを、これから移植を受けられるご家族の方が見られていたら、不安にさせないかと心配です。
その不安もありますが、それ以上に両親を必要とする側面を皆様に知って頂きたいと思いました。
本当に心からお願い致します。
頑張って海外で移植手術を受ける子ども達に両親を与えてあげて下さい。
男性は仕事があるので、社会的立場からも困難があると思います。
出来る限り、許される範囲でになると思いますが、お父さんも頑張って下さい。
移植が成功したときには、両親がいてくれたことは子どもにとって大きな財産になるはずです。