*************************************************************

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN

*************************************************************

[ロンドン 23日 ロイター] 金融安定理事会(FSB)議長を務める

ドラーギ・イタリア中銀総裁は23日、新たな銀行資本規制の強化に

ついて、景気回復を損ねることのないよう慎重に導入される、

との考えを示した。

 議長は、報道機関に公表された20カ国・地域(G20)財務相宛て

書簡のなかで、多岐にわたる規制改革のタイムリーな実施に向け、

各国の支持が重要と強調した。


 銀行の新自己資本比率規制「バーゼルIII」について、銀行セクターは、

修正なしに長期にかけて導入すれば景気回復支援に向けた融資が

滞ることになるとして、おおむね反対で一致している。


 議長は、将来において持続可能な銀行業務を確実にするために、

新規制は必要不可欠とし、「同規制の実施でマクロ経済に悪影響が

及ばぬよう、移行および適用除外に関する取り決めを設けるつもりだ」

と述べた。


 国際的な銀行税については、バーゼルIIIの代替とみなされる

べきではないと指摘。「資本強化という優先事項に対して、課徴金

もしくは課税は代替とならない」とした。


 国際決済銀行(BIS)バーゼル銀行監督委員会は、2011年前半に、

新たな銀行の資本規制について、具体的な提案を行う見通し。


 ドラーギ議長は、デリバティブ市場の透明性を高めリスクを低下

させるための改革について、2012年末としているG20の期限を

達成するには、年内に大幅に前進する必要がある、との見方を示した。


 議長は「どのデリバティブ商品を標準化し、中央清算機関での

決済を義務付けるのか、という点や、エンドユーザーへの適用免除の

問題で、地域により不一致がないようにしなければならない」と述べた。


 FSBは10月、デリバティブ契約の標準化で報告書を発表する。

*************************************************************