師走廿九日

大寒 末候:鶏始乳 
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冬の節分

 

本日は古来より冬と春を分けるとされてきた節分です、我が國で長きに渡り公用暦として使用されてきた太陰太陽暦では、立春に最も近い新月を元日とし、この太陰(月)を基準にした元日と太陽の動きを基準に春となる立春を新年を迎える日と捉え、師走(12月)末日の大晦日と立春前日の節分は、ともに年越しの日と意識されていたそうです。

 

平成最後の年となる本年は、節分がグレゴリオ暦(現在の我が國公用暦)では2月3日、立春が2月4日、更には2月5日が立春に最も近い新月となり、年越しの日、ひいては新年が2日連続となる年になりました。

 

こちらのブログは二十四節気と太陰太陽暦を意識して書いていますが、二十四節気は1太陽年(いわゆる365日ないし366日)を24等分し、名称をつけたもの。

 

更にこの24の節気には12の「節」と12の「中」があり、12の「節」で月を分け、1年を12の月(節月:せつげつ)に区切る「節切(ふしきり)の暦」と呼ばれる季節の捉え方もあります。

 

二十四節気の名称と節月、そして季節の特徴は下記のようになります。

※節気の時候説明はこよみのページ「二十四節気」より

 

■春の節気■
第一番 立春 (正月節)

春の気たつを以て也
この日から立夏の前日までが春。まだ寒さの厳しい時期ではあるが日脚は徐々に伸び、九州や太平洋側の暖かい地方では梅が咲き始める頃である。

 
第二番 雨水 (正月中)
陽気地上に発し、雪氷とけて雨水となれば也
空から降るものが雪から雨に替わる頃、深く積もった雪も融け始める。春一番が吹き、九州南部ではうぐいすの鳴き声が聞こえ始める。
 
第三番 啓蟄 (二月節)

陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出れば也
啓蟄は冬眠をしていた虫が穴から出てくる頃という意味。実際に虫が活動を始めるのはもう少し先。柳の若芽が芽吹き蕗のとうの花が咲く頃である。

 
第四番 春分 (二月中)
日天の中を行て昼夜等分の時也
この日をはさんで前後7日間が彼岸。花冷えや寒の戻りがあるので暖かいと言っても油断は禁物。昼夜の長さがほぼ同じ頃であり、この後は昼の時間が長くなって行く。
 
第五番 清明 (三月節)
万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれる也
清浄明潔の略。晴れ渡った空には当に清浄明潔という語ふさわしい。地上に目を移せば、百花が咲き競う季節である。
 
第六番 穀雨 (三月中)
春雨降りて百穀を生化すれば也
田んぼや畑の準備が整い、それに合わせるように、柔らかな春の雨が降る頃。この頃より変りやすい春の天気も安定し日差しも強まる。


岡山県 津山城跡(鶴山公園)の桜©toppo
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■夏の節気■
第七番 立夏 (四月節)
夏の立つがゆへ也
この日から立秋の前日までが夏。野山に新緑に彩られ、夏の気配が感じられるようになる。かえるが鳴き始め、竹の子が生えてくる頃。
 
第八番 小満 (四月中)
万物盈満(えいまん)すれば草木枝葉繁る
陽気がよくなり、草木などの生物が次第に生長して生い茂るという意味。西日本でははしり梅雨が現れる頃
 
第九番 芒種 (五月節)
芒(のぎ)ある穀類、稼種する時也
稲の穂先のように芒(とげのようなもの)のある穀物の種まきをする頃という意味であるが、現在の種まきは大分早まっている。西日本では梅雨に入る頃。
 
第十番 夏至 (五月中)
陽熱至極しまた、日の長きのいたりなるを以て也
一年中で一番昼が長い時期であるが、日本の大部分は梅雨の時期であり、あまり実感されない。花しょうぶや紫陽花などの雨の似合う花が咲く季節である。
 
第十一番 小暑 (六月節)
大暑来れる前なれば也
梅雨明けが近く、本格的な暑さが始まる頃。集中豪雨のシーズン。蓮の花が咲き、蝉の合唱が始まる頃である。
 
第十二番 大暑 (六月中)
暑気いたりつまりたるゆえんなれば也
田畑の最も暑い頃という意味であるが実際はもう少し後か。夏の土用の時期。学校は夏休みに入り、空には雲の峰が高々とそびえるようになる。
 
三重県 照らし出される©Kenichi_Inagaki
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■秋の節気■
第十三番 立秋 (七月節)
初めて秋の気立つがゆへなれば也
この日から立冬の前日までが秋。一年で一番暑い頃であるが、一番暑いと言うことはあとは涼しくなるばかり。暑中見舞いはこの前日まで、この日以降は残暑見舞い。
 
第十四番 処暑 (七月中)
陽気とどまりて、初めて退きやまんとすれば也
処暑は暑さが止むと言う意味。萩の花が咲き、朝夕は心地よい涼風が吹く頃だが、台風のシーズンでもある。
 
第十五番 白露 (八月節)
陰気ようやく重なりて露こごりて白色となれば也
野には薄の穂が顔を出し、秋の趣がひとしお感じられる頃。朝夕の心地よい涼風に、幾分の肌寒さを感じさせる冷風が混じり始める。
 
第十六番 秋分 (八月中)
陰陽の中分となれば也
暑い日は減り代わりに冷気を感ずる日が増える。昼と夜の長さがほぼ同じになることで、この日は秋彼岸の中日でもある。 秋の七草が咲き揃う頃である。
 
第十七番 寒露 (九月節)
陰寒の気に合って、露むすび凝らんとすれば也
冷たい露の結ぶ頃。秋もいよいよ本番。菊の花が咲き始め、山の木々の葉は紅葉の準備に入る。稲刈りもそろそろ終わる時期である。
 
第十八番 霜降 (九月中)
つゆが陰気に結ばれて、霜となりて降るゆへ也
北国や山間部では、霜が降りて朝には草木が白く化粧をする頃。野の花の数は減り始める、代わって山を紅葉が飾る頃である。


埼玉県 赤い絨毯© SUN
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■冬の節気■
第十九番 立冬 (十月節)
冬の気立ち初めていよいよ冷ゆれば也
この日から立春の前日までが冬。日は短くなり時雨が降る季節。北国や高山からは初雪の知らせも届き、関東では空っ風が吹く頃。
 
第二十番 小雪 (十月中)
冷ゆるがゆえに雨も雪となりてくだるゆえ也
陽射しは弱まり、冷え込みが厳しくなる季節。木々の葉は落ち、平地にも初雪が舞い始める頃。
 
第二十一番 大雪 (十一月節)
雪いよいよ降り重ねるおりからなれば也
朝夕には池や川に氷をみるようになる。大地の霜柱を踏むのもこの頃から。山々は雪の衣を纏って冬の姿となる頃。
 
第二十二番 冬至 (十一月中)
日南の限りを行て日の短きの至りなれば也
一年中でも最も夜の長い日。この日より日が伸び始めることから、古くはこの日を年の始点と考えられた。冬至南瓜や柚湯の慣習が残る日。
 
第二十三番 小寒 (十二月節)
冬至より一陽起るがゆえに陰気に逆らう故益々冷る也
この日は寒の入り、これから節分までの期間が「寒」である。寒さはこれからが本番。池や川の氷も厚みをます頃である。
 
第二十四番 大寒 (十二月中)
冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也
一年で一番寒さの厳しい頃。逆の見方をすれば、これからは温かくなると言うことである。春はもう目前である。

 

この二十四節気を用いる節切の暦は太陽暦そのものであり四季の巡りと一致しています、よって同じく太陽暦のグレゴリオ暦が公用暦として導入される明治5年以前の我が國では、農作業の時期の目安として節切の暦を使っていたようですが、現在ではそうした実用的な目的は失われ、占いで用いられる事が多そうです。

 

九星気学では立春を新年とし冬の節分を境に年が変わりますが、最近特に開運財布販売や金運情報でよく大騒ぎされる一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)や、日めくりカレンダーによく表示されている三隣亡(さんりんぼう)は、節切りの暦の節月と日の干支の組み合わせから求めます。

 

一粒万倍日と必ずと言っていいほど並んで紹介される天赦日(てんしゃび)も、節切で求めた季節と日の干支の組み合わせですが、他にも吉日から凶日まで節切と日の干支の組み合わせから求められる日は多くあり、それらは上段・中段・下段に分かれていた暦の下段(暦注下段)に書かれていましたが、歴注下段は迷信的な要素が多くその弊害も大きいとされ、我が國では朝廷(政府)等に3度も禁止されたそうですが、今も根強く残り、昨今のスピリチュアルブームやネットの普及でパワーアップしたかのように流布されています。

 

今、大ブームと言っても過言ではないスピリチュアルも神社仏閣も、そして見直されつつある我が國の歴史も、胡散臭いものや古臭いものやどうでもいいものとして捉えていた人の方がおそらく多かった時から、そういったモノに惹かれていた者として、そういったモノが一般的に受入れられ易くなった今だからこそ、見極める目と耳と心を持ち、それを自分なりに磨いていかねばならないと実感しています。

 

明日の立春、明後日の和暦(旧暦)元日、平成最後の「新年」に、想い新たに新しき御代へと我が國をより良く繋いでいけるよう、人やモノやことを己で考え、己で見極め、更にそこから発展させていきたいと願う、平成最後の節分の日ですパンダ

 

パンダ実はこちらでもブログ書いています。

 

そらみつ富山は稽古照今を大きなテーマに色々綴るブログですが、他にもブログ書いたりホームページをつくったりして(しようとして)います音譜

あまりというか、かなり更新していないのが悩みですがよかったら覗いてみて下さいひらめき電球

 

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それでは最後まで読んで頂いてありがとうございましたキラキラ