SFC AO入試対策 〜AO義塾二期生の志望理由書〜 | AO入試・FIT入試対策のAO義塾代表のブログ

SFC AO入試対策 〜AO義塾二期生の志望理由書〜


こんにちは!
AO義塾塾長の斎木です。

今回は前回のFIT入試に続いて、
慶應義塾大学SFCのAO入試についての情報を皆さんに共有したいと思います。

慶應義塾大学SFC AO入試では主に、
「志望理由書」「自由記述スペース」(B方式は任意)
「推薦書×2」などが主な一次提出書類として求められます。

SFCのAO入試もやはりFIT入試と同じように、
大学と受験生とのマッチング(相性)を最も重要な価値基準に据えている入試です。

ですから、皆さんが高校生なりにどういったビジョン(志)を持ち、
その志を実現するために慶應大学SFCで何をどう学びたいのか?を
しっかりと示さなければなりません。

ですから、2000字の志望理由書や自己推薦書などの提出書類を通して、
皆さんの志と慶應大学法学部がいかにマッチしているかを
論理的に示していかなければなりません。

そのために、AO義塾では受講生一人一人と対話することで、
皆さんの志を発見し、磨きあげていくサポートを行います。

さらに、SFCのAO
入試合格者による指導というAO義塾ならではのアドバンテージを最大限に活用し、
SFCのシラバス(講義要項)や研究会の情報を皆さんに提供します。
(また、SFCグローバルキャンパスというWEBサイトでは実際の大学の授業が公開されいているので、そちらもぜひチェックしてみて下さい!総合政策学部の創造、環境情報学の創造という授業が入門としてはオススメです!SFCが第一志望なら必ず視聴すべきですね!!)

こういった努力を積み重ねることで、
SFCのAO入試が目指す教授と受験生のマッチングを最大限発揮することに貢献してきます。

決して、大学合格のために都合の良い志望理由書を書き上げるのではなく、
皆さんが心の底から慶應大学法学部で学んでいきたい!と思えるようなテーマを見つけ出し、
それを一緒にとことん深めていくのがAO義塾のポリシーです。

【合格実績】
慶應義塾大学法学部FIT入試 64名(法律20、政治44) 合格率83%
慶應義塾大学SFC 34名 合格率81%
慶應義塾大学文学部自主応募推薦 3名 合格率100% 他

【AO義塾二期生のSFC合格者の志望理由書】
神長倉佑くん(都立国際高校) ※本人に掲載許可を得ています。

「僕には部活を続けられるお金がない。」これは私の人生で最も衝撃を受けた言葉だ。この言葉を放ったのは、児童養護施設で暮らす部活の後輩だ。彼は私と変わらぬ普通の子だったが、親に頼れないという点において私達と圧倒的に違った。私は、NPO法人を立ち上げ、地域の元お母さんの力を児童養護施設に送り込むことで、この不平等を解決したいと考えている。

 児童養護施設でクラス部活の後輩から相談を受けた当時、私は吹奏楽部の部長を務めていた。部では基本的に、楽器は貸し出すが、備品や手入れ道具は自分で揃えるという原則があった。彼はその数千円が払えず、部活を続けることができない状況にいたのだ。部長であった私は、何とか助けになりたいと、顧問と交渉し、道具を部費から支払うことで問題を解決した。しかしこうした経験から、やりたいことがあっても、お金が無ければ何もできないという厳しい現実を知り、強い衝撃を受けた。そこから私は施設の経済的なサポート体制について疑問を抱き始めた。

 詳しく調べていくと、施設の子ども達を対象にした奨学金や生活支援などの経済支援システムは既に多くあると分かった。さらに、最近ではwebサービスの普及により、以前より容易に情報を得やすくなっている。それにも拘わらず、後輩のように経済的に困っている子どもがいる現状に疑問を持った私は、直接施設の職員にお話を伺いに行く事にした。そこで分かったことは、子ども達自身のアクションが圧倒的に不足しているという事だった。

 こうした状況を知り、彼らがなぜ自発的に動かない原因を考えていると、そのヒントを心理学者エリクソンの学説に見つけることが出来た。彼によると、学童期に自己肯定感を獲得し、後に社会に帰属感を得ると、前向きでチャレンジ精神を持つ人格が確立するという。また、自分を受け入れてくれる存在がない時、人間不信に陥り、自分の可能性にも気づけなくなるというのだ。事実、厚生労働省の調べから施設の児童の53.4%は被虐待児であり、自己肯定感が育みにくい環境にある。つまり、彼らは自己肯定感を得ることが出来ていないがために、自らの可能性を諦め、目の前のチャンスを掴まないのではないのかと考えた。

 私はこの状況を是正し、子ども達を前向きに変えるためには、親代わりの職員が一人一人に十分なケアをし、自己肯定感を与えられる環境が必要だと考えた。しかし、施設のこども達は集団生活をしており、職員は一人だけを特別に扱うことができず「子どもとの個人的約束はしない・他人から物を貰ってはいけない」というようにケアを制限せざるを得ない。さらに、現在は職員のオーバーワークが加速しており、その限られたケアですら満足に出来ていない状態だ。東筑紫短期大学井手教授による調査でも、彼らはやるべき仕事量と勤務時間が釣り合わずに常にサービス残業を行なっているということも指摘されている。このような状況では、施設において、子ども達に「親のような存在との信頼関係から生まれる自己肯定感」を育むことは極めて難しい。

 だからこそ、私は子育てを終えた専業主婦を施設に派遣することで、子ども達に自己肯定感を与え、チャレンジ精神を持ってもらえるような、精神的支援を実現させたい。具体的にはNPO法人を設立し、彼女らと児童・施設のマッチング・サポートが行いたい。何故、子育てを終えた専業主婦なのかと言えば、彼女達は実際に子育てを経験しており、時間を持て余している場合が多いからだ。実際に、内閣府の調査によれば、出産を経験し、さらに老後「社会貢献をしたい」と考えている専業主婦は約42万人いることも分かっている。そこで私は彼女らを精神的なケアに特化したボランティア職員として施設に派遣し、施設の子ども達に自己肯定感が生まれる環境を創出したいのだ。

 だが、このビジョンを実現には、多くの課題があることも事実だ。その代表例は、法律の壁だ。施設の職員として「直接子ども達と触れ合う業務ができるのは児童指導員・保育士の資格を有する者のみ」と児童福祉法により定められているのだ。つまり、いくら環境を整え、NPO法人を設立したとしても、このようなこの壁を超えられない限り、この計画を達成することはできない。

 だからこそ私は、SFCでの学びを通して、私のビジョンの達成を阻む一つ一つの壁をじっくりと分析し、乗り越える術を身につけていきたい。具体的には、井下教授の下で対人コミュニケーションや集団コミュニケーション・心のライフデザインを学び、また同研究会に所属することで、社会心理学を通じて自己肯定感が与えられる環境を設計する術を研究したい。また、地域の元お母さんが実際に施設のボランティアに参加してくれるのか、という問題も大きな課題として残されている。そこで、金子研究会で学ぶことを通じて、地域の人々が一体となって問題解決に挑めるようなコミュニティー作りについて学びたいと考えている。さらには、法律の壁を打破するためにも、政策立案論などの授業を通じて、政策についても学びを深めていく必要もある。このように1年次から研究会に所属し、自分のビジョンの達成のために研究できる環境も、フィールドワークを通じて「実践知」を身につけられる環境も、SFC以外には考えられない。よって、私はSFCで学ぶことを心の底から熱望する。

この提出した志望理由書は非常に完成度が高いですね。
どうしてもSFCに行きたいんだ!!という情熱が感じられます。
ポイントとしては、「自分がSFCに行きたい!!」(こういう失敗事例が多い)というより、
「自分のビジョンを達成させるためにこそ必ずSFCで学ばなければならない!」という志望理由書に仕上がっている点だと思います。

大学とは「学ぶ場」なのですから、後者の方が望ましいことは自明なのですが、
なぜか、SFCに対する思いが強すぎて、独りよがりになる受験生が多いようで、
神長倉くんもそんな一人でした。

SFCの担当講師やSFC志望の生徒同士とのディスカッションを通して、
死にものぐるいで志望理由書を完成させていました。
(彼は一期が不合格で、二期で合格を勝ちとりました!)

僕にとっても誇りを持って、皆さんに紹介できる素晴らしい内容だと思います。
合格後も着実に、児童養護施設に訪れたり、NPOの構想を着実に進めているようで、
活躍が楽しみな卒業生の一人です。(実はみんな楽しみなのですが!)

合格を目指すというより、社会に貢献できる人材になろう!ということを第一に据える、
AO義塾のスタイルに合う人もいれば、合わない人もいますし、
それぞれの塾で合う、合わないがあるかと思います。

ですので、自分に一番マッチする塾を選ぶ上でも、
様々な塾の体験授業に参加されてみてください!

AO義塾は随時、無料体験授業や個別相談を
受け付けているので、気軽に申し込みしてみてください。

【個別相談のお申し込み】
下記URLから簡単にお申し込み頂けます。
http://web.aogijuku.com/contact/consult/

※AO義塾は浪人生や地方生の受講生も歓迎しております。
 まずはお気軽に、個別相談もしくは体験授業をお申し込みください。

【3月の体験授業および説明会の日程】
【塾長による説明会】※親御さんも参加頂けます。
①3月3日(日)午後五時から午後七時(終了)
②3月10日(日)午後二時から午後四時
③3月17日(日)午後二時から午後四時
④3月24日(日)午後二時から午後四時

【無料体験授業】※原則的に、塾長が指導を行います。
①3月11日(月)午後五時から七時
②3月11日(月)午後七時半から九時半
③3月13日(水)午後五時から七時
④3月13日(水)午後七時半から九時半
⑤3月15日(金)午後六時から午後八時

皆さんとの出逢いを楽しみにしています。