髪を染めたら?と、簡単に言うのは止めましょうね。 | ミタクエ・オヤシン

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【ミタクエ・オヤシン】はアメリカ・インディアン、ラコタ族の「私に繋がる全ての存在」と言う意味です。

老眼と同じで、かなり早い時期から白髪が出ていた私です。

 

特に交通事故で大怪我を負った前頭葉部分は、ダメージが強かったこともあったのでしょう。

35歳ぐらいから、白髪になって居ました。

 

病気前は2カ月に一度のペースで白髪染め(オシャレ染めではない…)をしていました。

病気になってからも、気分転換を兼ねて、何度かカラーリングをしていました。

抗がん剤治療中の時も、負担を減らすためにショートにして、カラーリングを継続しておりました。

 

ところが体質が変わってしまったことで、カラーリングをすると頭皮がチリチリ焼け付くように痛痒くなちゃいまして。

 

年代的な体質の変化も影響したのでしょうし、術後の影響も強くあったのだと思います。

カラー・マニュキュアを使って頂いて、行きつけの美容室で染めて貰っていました。

カラー・マニュキュアは進化して落ちにくくなったのですが、施術後しばらくは色が落ちます。

シャンプーをすると色のついたお湯が流れていくわけです。

当然ながらバスタオルなども染まっちゃいます。

お洗濯で落ちますが、何とも言えない不快感がありまして…。

 

そんなこんなの経緯があって、白髪頭を染めると言う行為を止めました。

すでに1年以上染めておりませんので、天然白髪状態でございます。

 

白髪頭との付き合い方で戸惑うのは、お化粧や顔周りに持ってくるお洋服の色との兼ね合いです。

 

まず、眉毛や睫毛の色を強くするとオカシイ。

眉毛は形も気をつけねば、おかめちゃんだし。

睫毛をビューラーでがっつり持ち上げて、マスカラでモリモリにするのも、オカシイ。

ファンデーションの色合い、アイカラーの色合いもバランスを考えなければならない。

顔周りに強い色合いのお洋服も、顔が完全に負けて、色に吞まれてしまう。

 

白髪頭とのバランスを取らないと、とてもちぐはぐな感じになっちゃいます。

厄介なのは、髪が真っ白と言うわけではないことなんですよね。

 

まだ黒髪もかなり残って居るので、髪の色は2色になります。

 

お洋服で合わせる色が髪の色だけで2色と考えて…となると、ヘタな多色使いのファッションも気を付けないとならないのであります。

 

そんな経緯も含めて、自分に似合うお洋服が分からなくなった迷走時期を経験しました。

 

やけくそ気味にしまむらコーデなんかも繰り出してみたけれど、白髪交じりのアラフィフは、チープな素材を上手に着こなせない。

 

暗黒の迷走時期を暴走していましたが、ようやく自分の中でしっくり出来るファッションやお化粧品に出会えたのでありました。

白髪交じりの自分の姿を直視して、似合う、似合わないを自分の中で振り分けられるようになったのです。

 

そんな迷走時期を乗り越えたから、今はとても心地良くて、肩の力も抜けました。

自分に似合うデニムとの出会いもあったし、薄っぺらな足にもぴったりの靴とも出会ったし。

 

クローゼットの中には、変なものが1つも入っておりません。

全てお気に入りで、全てきちんと可愛がってあげられるお洋服ばかりです。

お洋服をしっかり把握出来ているので、衝動買いで変なモノを買うことも無くなりました。

その日に着た服は、洋服ブラシやハンディ・スチームなどで、丁寧にお手入れをする。

ささやかだけど、本当に嬉しくなるような贅沢な時間です。

 

働きに出ると決めた時も、白髪を染めようとは思いませんでした。

バイト先は白髪頭OKです。

お仕事ではユニフォームを着ますので、動きやすいパンツやスニーカーに、コットン100%のカットソーを愛用しています。

L.L.Beanのカットソーが大活躍です。

 

しかし、しかしですよ…。

 

そんな女心を露とも理解しようとしない、我が夫。

 

「働きだしたのだから、髪の毛染めたら?」と来たもんだ。

 

「バカですか?」と、素早く切り返したワタクシでございました。

 

「染めないと言うより、頭皮がかぶれるから染められないの。なんでもかんでも、染めれば良いって考えは、大変浅はかです!」と、一刀両断させて頂きました。

 

ちなみに。

我が夫の髪は、ワタクシより白髪頭ですし、頭頂部はかなり寂しい状態でございます。

己の頭部を鏡で見て観ろ…と、心の中でリフレインが止まらなかったワタクシでございました。

 

日本人と言うのは、老いを受け容れられない面があるんですよね。

老いと向き合いながら、重ねてきた年齢と上手に付き合うことがなかなか出来ていません。

老いとどうやって付き合っていくのか…と言う大事な時期は、50歳からです。

この辺の詳しい情報や上手な年齢の重ね方が、雑誌にも多く掲載されるようになりました。

女性の50代は、とても大事な時期です。

この時期に老いをどうやって受け容れていくかで、後に迎える60代、70代が全然違ってきますから。

 

大事なことは、老け込むことではありません。

年齢に振り回されるのは、止めようよ…って言うことです。

若さに価値を求めるだけでは、つまらないよね。

だって、誰だって年齢を重ねていくのだから。

忘れちゃならないのは、自分なりに年齢と向き合う事です。

年齢を重ねてきた知恵を生かして、(←これ、本当に大事なこと)お肌のお手入れやお化粧、ファッションを楽しむことです。

 

小泉今日子さんが「アンチエイジングは大嫌い!」と仰られたそうですが、だからと言って、手抜きをしているわけではないですからね。

 

真っ暗なトンネルを迷走し続けてきて、やっと出口が見えて来ました。

そんな今が一番、心地よい時間を過ごせていますよ♪