さて春・夏・秋に掛けて金曜ロードショーにて『ハリー・ポッター』全作をシリーズ順にオンエアするってことで今回は1週間前に先週オンエアした2年生編「秘密の部屋」のレビューを書きます。

 今回の特徴として、ついにロンの父親が登場。純血の魔法使いながらマグル贔屓ってのが良いね。マグル製品のコレクターでもあって、ウィーズリー家では主導権を握る奥様にもコレクターぶりを呆れられてる。カカア天下とは言っても、子だくさんで母性も強い逞しい母ちゃんだから、孤児で或るハリーを心底、可愛がっている。この魔法使い夫婦を拝見して思うんですよ。


>普通の夫婦だな


ってね。一方でドラコ・マルフォイの父親初登場で主従関係の描きぶりは、何だかんだでバーノンおじさんに使用人扱いされていたハリーに通じるものを感じる。こういった描き方をされると原作者のJ・K・ローリングさんは意識的に「魔法使いも人間も同じ」ってことを黒歴史含めて描いたとしか思えないね。そして、ドラコがマグルの子「ハーマイオニー」に向かって言った台詞も印象的だった。


>汚れた血


 ドビーを奴隷として雇ってることからも、純血ゆえの混血への偏見が窺える台詞ね。そういえば吹き替え版ではハグリットは「俺らのハーマイオニーは何でも出来るじゃーねーか!!」という台詞を放ってるけど、実は原作では内気でドジなネビルが純血だという喩えに出した台詞を言い放ってたりするんだけど、さすがにタブーだったか!(俺からしたら原作通りにして欲しい台詞なんだけどね)。


 さて1年生編の賢者の石と変わり、進級すると進級を実感する変化も描かれてる訳なんだけど、ドラコとのぶつかり合いにしても、ドラコが弱冠2年生にしてスリザリンのシーカー候補として育成されるようになったり、一騎打ち然り、益々拍車されていった姿が窺えるね。それにしても蛇との会話がスリザリンの生徒特有のスタンド能力だとは思ってもみなかったね。原作での気性激しいハリーをしっている自分は「やはりスリザリン継承の適格者」だったんだとシリーズを読破して実感したね。


他にも2年生に進級して変化したことを具体的に挙げてくと

・ロンの妹:ジニーが入学
・ジニーがハリーに恋心を抱き、今回のエピソードの元凶となることが発覚。
・グリフィンドールにハリーを敬愛して懐く後輩(つまりジニーと同級生)
・そして人気スターとして天狗になっていた赴任したばかりの忘却術を得意とする先生のクズっぷり(笑)

 マグル贔屓のロンの父親はその後も重要なポジションとなっていく。さて3年生編のアズガバンの囚人は夏オンエアだそうです。