月末の今日をもって三年間勤務した会社を退職して、明日四月から別の会社で働くことになり、有休消化のため八年ぶりに一週間を超える長期休暇を過ごしていましたが、いよいよ終わりを迎えようとしています。
この間に、友達ともタイミングが合ったので、ずっと行きたかったのにタイミングが合わなくて行けなかった天の川の村へ行って来ました💼
四月からは定期運行のバスが増えますが、三月は、村まで一日に午前二本と午後一本の計三本しかバスが走っていません。
村の中も、車がなければすべて徒歩移動。
それでも、自然が作り出した素晴らしい景色と、川からの贈り物と、緑や川が生み出すマイナスイオンとにすっかり癒されて帰宅
今の会社に入ってからは以前にも増して忙しく時間に追われ、職場の往復の間ですらただぼんやりするだけの時間を持つことがほとんどできていませんでした。
頭を使わずボーッとするだけの時間も、本当は心には大事なはずです。
仕事帰りに週に一度通っていたヨガレッスンの時ですら、なかなか心を無にできないくらいには、ここ半年ほど気持ちにゆとりがありませんでした。
疲れや気圧・天気の変化によってアップダウンする難聴からの耳鳴りも気になることの多かった辛い日々でしたが、数日とは言え、自分にとっての非日常の生活を過ごしてきたことで、やっと気持ちの余白ができてきたようです
子供の頃に見て以来見る機会のなかった鍾乳洞や、某MVで有名になった神社(訪れて初めて、中学~高校時代にハマった全約50冊に及ぶ歴史小説の登場人物に縁の深い、私にはお馴染みの場所だったことに気づきました)、携帯の電波も届かない場所もある渓谷、それぞれの場所で見たもの、感じた空気、思ったこと、すべてが自分へのお土産になりました
学生時代にフランス語を勉強したので、今でもヨーロッパはフランスが一番馴染みがあります。
ここ数年は治安の問題で海外旅行を控えてしまっていますが、私にとってできることならまた行きたい一番の国です。
そして、外に出られない代わりに行くのが劇場。
地元では、今フランスが舞台の作品が上演中ですが、このところ劇場からめっきり足が遠のいていました。
でも、5月で公演が終了してしまうことからその前に見ておきたくなり、これまた平日のお休みを利用して観劇へ。
ユゴーと言えば、映画化もされたもう一つの作品の方が有名ですが、学生時代に夏休みの課題でレポートを書かねばならず、翻訳書の方で全巻読んだことがありました。
この作品を読んだ時に思ったのは、宗教上の“善と悪”は、いわゆる刑罰に値する“善と悪”に合致するのか、ということ。貧しさからパンを盗んだ男は根本的に諸悪の権現なのか、そこに救いはないのか、という普遍的なテーマが、原作には何ページにも渡って記されていました。
そして、同じ作者によるこちらの作品には、姿形の“美醜”は心の“美醜”と同じなのか、出自(身分差)の“美醜”と人間性の“美醜”は比例するのか、というテーマが描かれています。
約半年ぶりだった観劇はもちろん大満足で、二日後に名駅で開催されたトークイベントにも、仕事が休みだったおかげで参加することができたのでした。
興味深いお話と、一曲ですがミュージカルナンバーも聞けて、一緒に参加した友人とニコニコしながら帰宅しました。
千秋楽前に、きっともう一度見に行くことでしょう
約八年ぶりに手にできた長期休暇。
人間、やはりたまにはゆっくり休むことが大切ですね