続き、

自宅避難者の支援はまず

「どこに?」「何人?」

の自宅避難者がいるのかを把握するところから始まる。

洗濯物が干してある家、
浸水してない車が停まってる家、
自宅片付けに戻ってきている人への聞き込み。

あらゆる人の気配、生活のサインを見つけては
片っ端から戸口を叩き、支援もなく暮らしてきた人を見つけていく。

その数の多いことと言ったら言葉を失う・・・

80歳の障害を持った母親を養う60歳のおばぁちゃんがいる、
一握りの米を何倍もの水でふやかして増量し飢えを凌いでいる人がいる、
ライフラインもままならず、川の水を汲んで飲んでいた人がいる、

「誰も助けてくれなかった・・・」と
涙を流す自宅避難者の方を見て
胸がつまる思いだった。

そうやって見つけた自宅避難者をある程度の範囲でまとめ
リーダーを決めチームを作り、そこに定期的に
水や食料をはじめ、各人が生活に必要なものを聞き
全国から届く様々な支援物資の中から該当するものをピックアップし配る。

リーダーにまとめ役になってもらい
メンバーの意見や欲しい物資リストを取りまとめてもらう。
そういう活動を敢えてやってもらうことで孤立していた自宅避難者の間に
コミュニティを作り、情報の共有や助け合いをすることができる。
チーム王冠の物資配達もリーダーの所一ヶ所にまとめ
リーダーからメンバーに配ってもらうことで効率よく物資を配ることができる。

チームごとに世帯数、各家族の人数、年齢、性別などをリストにしてもらうことで
どの地域にどれだけの自宅避難者が存在するのかを把握することができる。

と、書くのは簡単だが、
ものすごく労力を要する作業です・・・

仙南地域から始まった、このチーム王冠の活動は
東松島、大街道、渡波、女川に広がり、
支援している総人数は3000人を越えています。

まだまだ、回りきれていない地域は多く
今後その人数が増えるのは間違いのない事実。

自分らの力でどのくらいの事ができるか?ではなく
困っている人がいれば全員救いたい!!

そのために何をしなければならないか
日々それだけを考えてひたすら前進してきた
有志ボランティア団体です。
ハートの熱い、心の優しい人たちが
全国から集まって来て活動しています。

自宅避難者への物資配送だけではなく
今だ粗末な学校給食や小さな避難所への炊き出し、
仮設住宅の状況把握、行政への働きかけ、
瓦礫撤去、側溝の片付けとその活動は多岐に渡ります。

いまこの瞬間も僕は彼らと共に行動したいと思ってしまう・・・。