16文 心優しきリングの巨人・ジャイアント馬場物語(CDアルバム) | バーグマンのブログ

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「一般社団法人 日本ハンバーグ協会」理事長&ハンバーグマのグーグー原作者&なつかしエンタメライター&キャラクターデザイナー
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(ハンバーグ&プロレス&ファミコン&ジャンプがメインでしたが、現在休止中…)

81年にLP発売された幻の名盤のCD化作品。
馬場さん珠玉の名勝負の実況がメインとなる、
非常に購買層を絞った一枚を今更ながらレビュー。
(もちろん絶版)

映像は頭にインプット済みのコアなファンにオススメ。
ってゆうか、それ以外の方は手を出しちゃいけません。
興味のない人のいる場所で聴くと、人間性を疑われますのでご注意を。

ピクチャーCD仕様なのですが、まずそのデザインにノックアウト!
伝説の32文ロケット砲が炸裂した瞬間が芸術的にデザインされています。
その破壊力たるやすさまじく、食らった相手は悶絶、失神当たり前!

晩年、32文を使わなかったのは、脚力が低下したからではなく、
力の加減を誤って相手を再起不能にしかねないから、
あえて封印したんです!

そうに決まっています(梶原一騎仕込みの妄想含む)。

内容の方は、当時、世界最高峰の証であったNWA世界ヘビー級のベルトを巡る
「ジャック・ブリスコ」「ハーリー・レイス」との激闘や、
おなじみ「アブドーラ・ザ・ブッチャー」との因縁のPWF戦。
さらには、「テリー・ファンク」とのインターナショナル選手権での好勝負や、
超獣「ブルーザー・ブロディ」とのガチンコ・バトル。
締めは、三千試合連続出場記念試合の「バーン・ガニア」戦と言う、
超豪華ラインナップ!
馬場ファン感涙の名場面が鮮明によみがえってきます。

私は猪木派ですが、馬場さん“崩御”後の引退記念試合には行きましたよ。
東京ドーム。
しかも香典込のリングサイド2万円。

追悼のテンカウントゴングが鳴り響く中、
隣りの馬場ファンが嗚咽を漏らしながら号泣するので、
こっちまでもらい泣きしちゃいましたよ。
何か、馬場さんの死という現実よりもその人が肩を震わせ、
人目をはばからず号泣する姿に泣けた感じです。
その気合の入った泣きっぷりは今でも鮮明に思い出されます。
その日のどの試合よりも…。

…おい!2万円返せよ!!!

話を戻します。
古館アナとはまた違った趣のある名調子の、
倉持アナの実況も味わいぶかいスパイス。

ところどころに馬場さんのモノローグが入りますが、
聞き取りにくいことこの上なし!
雑音をシャットアウトして、集中して聴きましょう。
それだけの価値があるはずです。

聴いていると軽くトランス状態におちいる場合もありますので、
つくづくお得な一枚です。


馬場派の方以外には確実に受け入れられることのない本作ですが、
男なら持っておいて損はないでしょう。
得もないかもですが。

そして、馬場さんの生き様をその耳で感じ取ってください。
決して「アポー」なんて言ってませんから。
そこんとこよろしく。

最後に、ブックレットにある、馬場さんの素敵なエピソードを披露しましょう。

「一度ヤクザ8、9人にからまれましてね。
こっちは喧嘩が商売みたいなもんだし、
大人げないからやめようと思ったけど、
あまりしつこいのでパーッと暴れたら、
相手はみんな倒れていましたよ」

すげぇ!さすがは我らがジャイアント!
リアル「進撃の巨人」!
やるときゃやる男です。
キラー馬場イズムをここに見たり!
レスト・イン・ピース。