7月15日(火)、マイフィールドを使い、保全生態学演習の一環で、カヤネズミの球巣の調査を学生たちにしてもらいました。

 気温32度、曇り空の中、腰くらいの高さから2mを超えるヨシやオギの中へ、5班に分かれて、それぞれがガサゴソと茂みへ突入していきました(若いって、いいな~)。


調査風景


 最初は、余裕をかましていた学生たちですが、数mもオギやヨシをかき分けると、滝汗状態でテンパっていました。アシナガバチの巣にでくわしたグループが2組いました。「枯れたヒマワリの花のような巣で、黒っぽいのが、表面を動いていました。」という証言をもらっています。

 刺されなくて、よかったと思います。
 

 1時間半ほどかけて、4つの調査区、合計1.4ha ( 0.014km2 ) を調査してもらいました。巣は、7つ発見できました。2つの班はカヤネズミの巣を見つけることができましたが、3つの班は発見できなかったようです。事前に、調査地で実物の球巣を見せておくことが必要だと思いました。っと、調査説明のときに、細かい指示をしたので、学生たちを脅かしすぎたかもわかりません。特に、ダニの話。

 

 発見した球巣の一部です。枯れたヨシの桿にヨシの葉で巣を編んでいました。高さ、2.1mのところでした。しっかりとした巣で、メスが子育てを行ったようです。すでに、子どもはいませんでした。


球巣01

 

 

 下の球巣は、かなり雑ぽくって、まん丸ではありませんでした。でも、袋状にはなっていました。青いオギの葉にオギの葉で巣を編んでいました。高さ、1.1mのところです。おそらく、オスの巣では?っと思っています。

 

球巣02

 

 

 鳥の巣も発見しました。オオヨシキリの巣です。緑のヨシの桿に巣を架けていました。1.2mのところに作っていました。巣材は、ガマの穂、イネ科の桿、白いナイロンテープなどで作っていました。中は、おわんのような感じで直径7cmくらいの穴が上に開いていました。

 

オオヨシキリの巣

 

 

 4つの調査区のうち、2つの調査区で巣が発見できました。0.4haに3個、0.5haに4個という結果です。巣が、多いのか、少ないのか判りませんが、7つのうち3つはしっかりした球巣、3つは壊れかけの緑の葉が混じっている巣、1つは枯れた葉だけの壊れた巣でした。

 当初は、8haほどの調査を計画していたのですが、結果は2haほどもできませんでした。ヨシやオギが茂りすぎているのと、ノイバラが点在してそれぞれが伸びているために、思うように茂みの中を歩けないことが原因だったようです。


 秋には、インターバル撮影ができるカメラ(すでに、物色済み)で、24時間、球巣を撮影したいですね。