ホタルのピークを迎えるころ、川原ではお楽しみが熟れ始める。少し黒っぽい赤い実が甘い。真っ赤な実は少し酸味が残っている。そのすっぱさがいいときもある。黄色が残る実は、決して手を出さないほうがいい。
この木の葉っぱは、カイコのえさになる。そう、クワだ。お楽しみは、クワの実だ。赤く熟すので、小鳥たちとの競争になる。甘いおいしいクワの実をつける木は、すぐに葉っぱだけになる。 ネットをかけて・・・などと、風情のないことはしたくない。もっとも、川原に生えているクワなので、所有権など誰にもない。
ある年、 タイミングよく、おいしいクワの実がたくさん採れたので、そのまま食べても、まだまだ余った。よしといって、ジャムにした。砂糖をまったく入れず、クワの実の甘みだけで、ジャムを作った。甘すぎて、普通のジャムのようには食べられなかった。でも、トーストに塗って食べたり、ゼリーにいれて、クワの実ゼリーをつくって食べた。
それでも、まだまだ、たくさんあった。知人の喫茶店にもっていったら、常連のご夫人たちが、懐かしい味だといって、あっという間にジャムはなくなった。
それからは、川原で口にするだけにしているが、クワの実のエピソードは、次の世代には伝わっている。孫ができたら、再チャレンジして、エピソードを伝えようと思う。少なくとも、100年間は、クワの実の文化はつながるだろう。
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