金曜日に、実験動物の研究会で、アユモドキについての講演とシンポジウムが開かれた。

保全活動と生態調査の講演が1題ずつ、シンポジウムでは、研究者による繁殖場所の発見、行政による保護・保全、研究者が感じた生息のための障害、保護団体が抱える次世代への活動の継続などが討論された。


日ごろ、動物舎において、純系化した生き物を繁殖・飼育し、実験に使用する研究者たちに、水路に泳いでいる魚を自然繁殖させるために保護・保全している活動は、どのように映っただろう?トキやムジナモの後をアユモドキも追っかけるのだろうか?


アユモドキが、水路や川で泳ぎ、氾濫原で繁殖するという、その営みが重要であるため、個体を水槽に隔離して、保護しても価値は小さい。一生を淡水域で過ごすため、日本海で隔てられた大陸との近縁種との地殻活動を伴う地理的隔離、そして種の分化の証拠としても、自然繁殖による保護が必要であることが、再認識されたように思う。


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学生たちと観察・調査に行った山には、珍しい草や木が生えている。頻繁にデジカメを持って、通っているのだが、タイミングが合わないと開花期の植物は撮れない。昨年咲いていたところに、今年も咲いているのかというと、刈られたり、手折られたりして、無いことが多い。


そんな中、15年目にして、初めて出会った花が咲いているオカトラノオに出会った。


山道のすぐ脇のくぼ地で咲いていた。北斜面だったので、踏み外して滑落しないように注意して、近づいた。オカトラノオに出会ったのは、7年ほど前、小田郡美星町(現:井原市美星)の山道の脇だった。図鑑で見ていたので、すぐにそれだと判り、搾葉標本にして、博物館に納めた。


白い小さな花が虎の尻尾のように咲くので、その名がついたのだと思う。サクラソウ科の植物で、山に生えている。


オカトラノオ01

花序(花の部分)を接写すると、5枚の花びらを持った花が、たくさんついているのがわかる。、花序の下の方の花は散り、先端部のほうはつぼみなので、花序の下から先端に向かって、順番に咲いていることが判る。


オカトラノオ02

1株しかなかったので、おそらく、来年は拝めないだろうと思った。この画像が、この山のオカトラノオの最後かもしれない。


山は国有林、山道は県が管理していて、採集などは禁止されているのだが・・・

個体数が減っている貴重な植物は、そうでない植物でも、花を手折られたり、根から掘り起こして持ち帰られることが多い。



ご協をお願います。

『ホタル観察会で話してほしい話題』のアンケートを実施中


しくお願いしす。



前期の火曜日は、午後から一年生といっしょにフィールドワークをしている。一年生といっても、もうすぐ20歳になろうかという学生たちだけど・・・


いままでに、キャンパスの草本と木本、大学の演習林の木本、ゲンジボタルの生態などを調査してきた。今回は、県南部の低い山の植生について母岩が花崗岩のところと古生代の砂岩や泥岩のところで調べてもらった。


樹木の説明

・・・とは言っても、きっちりとできるわけでもなく、とりあえず、樹木の植生断面を調べてもらった。草本まで調査してほしかったが、なかなか、そこまでは・・・。


キャンパスや演習林では、なんとかなった知識だが、さすがに落葉広葉樹林に来ると、大変そうだった。

上を見上げている学生たちを横目に、ボクは下を向いて、草本に没頭していた。


梅雨の雨模様の中、幸いにも、晴れてくれたので、よかった。クチナシの甘い香りが漂い、チャドクガの幼虫が風に揺られている中での調査は、飴と鞭の感じだった。しかし、クチナシの香りの中に、クヌギの仲間の木から発せられていた樹液の発酵した香りを嗅ぎ分け、カブ・クワを探していた輩には、ちょっと期待してしまった。


この後の予定では、七月に入って、休耕田の生態調査と河原の生態調査を行って、2ヶ月間の夏休みに突入する。ボクには、8月中旬の3日くらいしか休暇はないけどネ。