ユーモアある生き方 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで30年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

「鉄の女」と呼ばれていた元サッチャー首相が亡くなり、本日ロンドンでは、女王様も参列されるという国葬級の葬儀が行われる。彼女の死を祝う人々もいるというロンドン。信じがたいことだが、それでも、在ロンドンの友人が、イギリス某紙で興味深い漫画を彼女のブログ上で紹介していた。 


国をあげてワイワイ騒いでいるのを雲の上から見ているサッチャー女史。 
初の女性首相を支えた旦那様(既に他界)に向かって、「あら、あなた、なんだか楽しそうよ」と言っているという。呑気そうに思えるが、実際にはユーモアに欠ける人だったらしい。逆に漫画の作者のユーモアに興味をもってしまうが、ユーモアには国民性がある。 

よく、同じヨーロッパでも、イギリス人、ドイツ人、イタリア人を比較したものをよく見かける。そこに、アメリカ人や日本人が加わっていることもあるのだが、そうそうそう・・!!国民性の比較は、時に、笑いのつぼを押さえ、話題の調味料のごとく、話をより豊かにし、より深く人間を考えることができる。きっと調べていけば、国民性に加え、身分、宗教いろいろな関係がでてくるかもしれない。 

ユーモアのセンスというのは、その人の人間性に「魅力」としてプラスされる。けれど、それはTPOにあわせたいもの。 

やはり、話の面白い人は、ユーモアのセンスが豊かであることが多く,そういう方が学校の先生であれば、授業も楽しく、学校事態も好きになるのではないだろうか? 

学校の朝礼、入学式・卒業式などの式辞・告辞・祝辞云々話が面白い人は,人をひきつけるが,そうでない場合は、最悪。結婚式とて同様。 

ところで、昨日、地下鉄をまっている間、一人の女性が私の隣に座った。独り言?と思ったら、イヤホンをしながら携帯電話で話していた。どうも、働いている会社?お店の支払いが滞っているようで、生活に苦しんでいるらしい。「700ユーロ必要なの!お金が必要なの!お・か・ね!!」ジェスチャー付きで叫びだした。周りを見回すと、皆見てみないふり・・・いずれにしても、いや~な空気。誰もが嫌な気分になった。そこを立とうかと思ったら、彼女が先に立ち、ホームを叫びながら歩き始めた・・・「マ~ンマ・ミア・・・」皆ぶつぶつ・・・ 

彼女の切羽詰まった気持ちもわからなくないが、暗い気持ちは拡散する。様々な人生のトラブルやストレスが、人の心を暗くする時、ユーモアのセンス次第で、簡単に気分を変えることができるのではないだろうか?ふと思った。ユーモアは、人間が精神のバランスをとるためには、極めて有効な武器である。 

ユーモアのない場所、そこは収容所になる。 
ユーモアのない文化、それは墓穴を掘る。 
ユーモアは、人生の救命具である。 

誰のいった言葉だろうか。名言集にあった。 

ユーモア感覚を磨くことによって、どんな状態でも、少しずつ明るく和やかなものに変えていければよいのだけれど・・・甘いだろうか? 


http://smileinuk.exblog.jp/20261805/ 
http://www.cc.kyoto-su.ac.jp/~konokatu/onishi(05-7-30).htm