ミラノ大聖堂 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで30年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

普段はドウモと呼んでいるが、やはり大聖堂と書くと、荘厳なイメージを感じるのは、個人的感情?とはいえ、ドウモはゴシック建築の大傑作でもあり、ミラノの象徴。 

1386年に着工され、度重なる戦火の為、何度も中断。完成までになんと500年もかかっているという。当時のミラノは、運河地帯で、大理石は、北はスイスとの国境にある湖、マッジョーレ湖、湖畔にあるカンドレアという採石場から運ばれてきた。この採石場とミラノは距離にして約60km離れている。今でこそ、車ならあっという間だが、当時は、船で、どんぶらこ、どんぶらこ・・・と運ばれてきたんだろうな。(って桃太郎ですか?)そして、ドウモ裏手にあるサントステファノ教会の脇には、Laghettoという名の通りがある。ラゲットとはLago”池”という意味のイタリア語。ここに船着場があり、大理石がおろされ、加工されたのだろう。 

ドウモは、全長158m、翼廊の幅93m、全高108.5mの世界最大のゴシック建築で、聖堂としてはローマのサン・ピエトロに次いで2番目の1万1700㎡の広さ。といっても、ぴんとこない。ただただ大きい。 

やはり、風や雨、スモッグなどによる大理石の浸食は一番大きなダメージ。ずっと、いつでも、どこかしら修復している状態であるが、一番高い尖塔の聖母マリア像・マドンニーナ修復のため、一昨年の11月、日本の文化人、タレント、政財界人による合唱団、六本木男声合唱団によるチャリティ・コンサート『レクイエム』が行われた。三枝成彰作曲・曾野綾子のリブレットによるもので、指揮は、大友直人。演奏、フィルハーモニック アンサンブル管弦楽団、ソリスト、中丸三千繪 樋口達哉と大物中の大物ばかりの顔ぶれで、ミラノでの演奏の翌日には、ローマのヴァチカン大聖堂でも演奏され、注目を浴びたのは、記憶に新しい。 

ドウモには、毎日に大体千人の信者と約1万人の観光客が訪問するという。週の間には、平日には9回、日曜日には7回のミサが行われる。 

2010年までは、国から毎年500万ユーロが、修復のため寄付されていたが、それも無くなったという。現在は、ロンバルディア州、ミラノ県、ミラノ市からの寄付があるようだが、それもそこを着いてしまったようだ。 

そこで、今まではドウモの屋上テラスに上がることのみ有料であった。ちなみに 階段使用が6ユーロ、エレベーター使用が10ユーロ 。 

そして、ついにドウモに入場するツーリストは,来る3月19日から有料となることが発表された。5名から35名で構成されるグループは予約及び、マイクの貸し出しに対し、各自5ユーロ。(ガイド及び6歳以下の幼児は数に数えられない)また、教会のグループは各自2ユーロとなる。http://www.incrocinews.it/chiesa-diocesi/in-duomo-per-pregare-e-visitare-1.56044 

ちなみに、フィレンツェのドウモは洗礼堂、鐘楼、クーポラなどが有料。 

いずれにしても、物議をかもし出しそうだな。参考までに、こちらは京都の寺の拝観料リスト。http://www.kyotocity-taxi.com/tera.htm ある意味、文化遺産となるものは、維持料も必要となることも理解せねばならないということか。 

http://milano.corriere.it/milano/notizie/cronaca/12_gennaio_23/milano-poco-generosa-con-duomo-1902969512892.shtml 
http://duomomilano.it/