小学生のキョン、谷口         
キョンはこの街で一番高いホテルを見上げていた。  
「なぁ、あんなホテル行ってみたくない?最高の美女と一緒にさ。」        
「あぁ、いけたらいいな。」  
谷口が投げやりに返事を返す。 
「なんだよ、夢がねぇな。」                        
「おもちゃ屋の三男坊だぜ、俺は。」  
「おもちゃ屋なら夢持とうぜ、子供達に夢を与える仕事じゃね?」  
「いいや、夢や希望なんていう現実から眼を逸らさせる仕事だ。
まぁ、そもそも家業なんて三男坊には関係ないよ。」        
「じゃあさ、俺と一緒にでかい事しようぜ。ビッグマネー掴んでさ、この退屈な日常から抜け出すんだ。」          
「でかいことねぇ。まぁとりあえず、自分の店が欲しいな。おもちゃ屋。兄貴が店継いだら、その隣におもちゃ屋立てるんだ。    
品揃えも値段も兄貴のとこより良くして、それで店潰したい。」      
「お前、お兄さんの事嫌いなの?」    
「はっ。お前それ全国の三男坊や次男坊にに聞いてみろよ。」       
谷口は笑う。     
「殺したい、死ねばいい、生まれてこなければよかったのに。」  
キョンも笑う。                           
どこか悲しみの混じった笑い声が、この場を制圧していた。 

キョンとキョンの兄が喫茶店で話している。        
兄の友人がキョンの体を買いたいという事で、その話を兄がキョンに話していたのだ。    
利益の半分はマージンとして兄が貰う事になっている。
「なぁ、キョン。お前は次男の癖に学費を親に肩代わりしてもらってるんだぞ。」 
「あぁ。そうだな。」 
「てめぇっ。」        
兄がキョンの髪を掴むが、なんとか苛立ちを抑える。
「これから仕事だってのに、面を汚しちゃまずいな。」    
「かまやしないよ、俺はそんなカマみたいな真似する気はない。」   
兄がキョンの頭をテーブルに叩きつける。   
「長兄の言う事が聞けないのか?」    
「俺はこれでも次男だぜ。一家の面に傷はつけられない。」            
警防でででキョンの顔を叩く。               
「喧嘩なら買わせて貰うぜ。」  
「これは躾だよ。」      
「つまんねぇ、つまんねぇなぁ兄さん。どこの家でも長男ってのは玉を抜かれちまうもんかい?」  
兄は更なる攻撃をキョンに銜えたいが、なんとか抑えた。  
本当に喧嘩という事になってしまえば、殺されてしまう可能性が高いからだ。               
喫茶店に悪趣味なスーツを着た大柄な男が、柄の悪い男達を従え入ってくる。
兄の友人だ。     
「ヒュー。やっぱりかわいい面してるぜ、こいつはぁ。」      
「悪いな、こいつ今なんかしぶってて。」                          
「そんなに安い男じゃないってか。じゃあちょっと色をつけよう。」 
兄の友人が懐から札束を出し、兄弟の間に置く。     
キョンが札束に口の中の血を吐きかける。    
「てめぇっ。」   
兄が警防をキョンの頭部に振り下ろす。 
「くくくっ。君のそんな所が俺をそそらせるんだよ。」    
友人が指をぱちんと鳴らすと、付きの男達がキョンを捕獲しようとする。  
キョンは一本のナイフで、男達と渡り合う。        
キョン達の後方から銃撃音が鳴る。       
男達は急所を狙い打ちされており、すぐには動けない。      
キョンは走り出す。   
「助かったよ。」      
キョンは古泉と谷口と共に、走って逃げ出す。      
「姫のピンチに王子が現れるのは基本ですよ。」   
「ホモから逃げてもまたホモか。大変だなお前も。」 
谷口は走りながらそう言って笑う。  
キョンも笑い出す。 谷口も苦笑する。      

ハルヒやキョン達が学校の屋上でたむろしていた。    
キョンは手すりに持たれかかり、ホテルの最上階のレストランを見上げる。                
この街で一番高い建物だ。    
谷口「またそんなもん見上げてるのかよ。好きだねぇ。」              
「至極一般的な男子高校生の願望さ。」    
「俺さ、ハルヒや古泉、長門に会って、このつまらない日常が変わると思ってたんだ。
でも変わってない。俺は昔と同じように、あのホテルを見上げてる。」             
谷口「そんなもんだろ。長門はクローンだかなんだかしらねぇけど、能力は対したことないし。」   
「僕も超能力者といっても、閉鎖空間以外では殆ど力を発揮できませんからね。」                   
古泉は超能力でシャーペンを曲げる。             
「ハルヒの能力もな。世界が滅んでも俺は損するだけだし、例えメガロドンが神戸に出没したとしても、
そんなもの解決すればそれでお終いだ。」                       
「何か楽しい事ないものかしら。ねぇ、ユキ。」 
「この本なんてどう?」  
「そんなことじゃなくてさ。」       
みくる「ふにゃ。。。。zzzz」      
「みくるちゃんも寝ちゃったし。」   
「もうスモークチーズも食べちゃったにょろ。」            
皆帰り支度を始める。 
校門にて。
「今日はなんだか飲み足りないんですよ。」 
古泉がキョンを見つめて言う。            
「帰って一人で死ぬまで飲んでろ。」                
「まぁそう言うなよ。今日はもうちょっと飲むか。」 
谷口が間に入る。  
「俺そんなに金ないぞ。」   
「僕の家に来ますか?」  
「俺の家にしよう。」  
こいつの部屋なぞどんな仕掛けがあるか解らない。                      
ハルヒがキョンを見つめている。     
何か言いたげだが、声はでない。      
言いたい事を変えて、口を開く。 
「はしたない女の子って嫌われるかな」        
「私の脳に蓄積したデータから言えば、嫌われる確立が(ry」    
「帰りましょうか。」     
みくるが優しげに言う。              
「あのさ、俺邪魔?」 
谷口が居心地が悪そうに言う。 
「いや、来てくれ。」       
こいつと部屋で2人きりなんて貞操の危機だ。   

深夜                 
谷口「古泉、あんまり飲まないな。」 
「ええ、僕は緊急でバイトが入る事が多いですから。」
「お前も大変だな。」  
谷口はそう言いながら国産の安ウィスキーを飲む。              
「俺等は金ないけど、アルコールが体内にある間は楽園にいるみたいだ。」   
キョン「そうだなぁ。しかし楽園ってのは刺激が少なくてよくない。生憎俺等はクリちゃんだ。
楽園に足を踏み入れても、美女の大群が見えてこない。」
「宗教によっては、酔うとハーレムが見えるもんなのかね。」 
「そういうもんなんじゃねぇの。たまんねぇな。」  
キョン「でもほんと、このままどうするんだろうな。」   
俺は勉学に励むわけでもなく、親に学費を肩代わりしてもらってる身分だ。       
入学する時、当初はもっと働くつもりだった。 
だがSOS団に入部してからというもの、ろくに働いていない。     
「さぁ、辞めちまおうか、高校なんて。」 
谷口は投げやりに言う。彼もまた、似たり寄ったりな状況であった。      
「大体、おかしくないですか。仕事でとある高校に通うことになったら、その学費ぐらい経費で出すべきじゃないですか。」      
古泉は苛立ち、いつもの微笑みは消えかかっていた。 
彼のいつもの性格は、演技でしかない。          
そんな素の古泉を見て、キョンは少し微笑む。                  
谷口「その学費は古泉が出してるのか?」 
「いや、会社に出してもらってます。その代わり給料なしですよ。じゃあ生活費はどうしろと?」      
谷口「ふぅん、じゃあ生活費は別に稼ぐしかないわけか。」 
「それも難しいですね、いつも急の仕事が入る。」        
キョン「金かぁ。」     
谷口「何とかしないとなぁ。」 
キョン「何とかしないとな。」  
谷口「で、いっつもそう言って終わるんだよな。」  
谷口はケタケタと笑う。 
「ハハハ。」  
キョンも笑う。  
古泉だけは不機嫌そうだ。 
だが、そんな友人達の姿を見て、多少心が和む。               
騒音が古泉達の下に届く。  
彼等には聞きなれた音だ。    
「仕事ですね。今日はこれで失礼しますよ。」
キョン「おい古泉、大丈夫なのか。お前今日はちょっと飲みすぎて---」   
「行かなかったら消されますから。」 
古泉はそう言い、部屋を出ていった。  
「あいつ今日は随分酔ってるぞ、1人で行かせて大丈夫か?」  
谷口が立ち上がり言う。 
「俺等が行っても邪魔になっちまう。ここにいた方がいい。」 
「そうか。」    


翌日教室            
だるそうにキョンと古泉、谷口が教室に入ってくる。     
谷口は昨日そのままキョンの部屋で寝たので、そのままキョンと登校してきた。  
途中古泉と会い、3人で登校してきた。
キョンの後頭部に衝撃が走る。 
「おっす、朝はもうちょっと気合いれろよ。」           
痛い。。誰だ?
俺が後ろを振り向くと、ハルヒに似た男子生徒が立っていた。       
背丈はハルヒより少し高いぐらい、華奢で小柄でしいていうなら可愛い男の娘verハルヒだ。 
ハルヒ「俺だけ仲間はずれはないだろ。」  
「えっと、、もしかしてハルヒ?」  
「なんだよ、俺の顔を忘れたのか?」        
どうやら本当にハルヒらしい。
「ああ、ちょっと寝ぼけてて、悪いな。」   
俺は適当に会話を取り繕い、古泉の首根っこを掴んで廊下に行く。  
「ああ、キョン君から僕を求めてくれるなんて。」    
廊下
「あのさぁ古泉、ハルヒは女だったように思うんだけど。」     
「ええ、昨日までは女生徒でしたね。」      
「またハルヒの不思議な力か?」 
「でしょうね。これはきっと、彼女の望む姿になったでのでしょう。」 
「あいつ男になりたかったのか?」 
「鈍感ですね。僕の気持ちは理解してくれているのに。」  
「?」 
「ハルヒさんは貴方の事が好きだったんですよ。だからもっと一緒にいたい。でも女である手前、そのようにもいかない。」 
「それで、男になってもっと俺と一緒にいたいと?」 
「ええ。貴方に気に入られたいからでしょうね、外見はとても可愛らしい、女性のような、男の娘って奴ですね。  
貴方が普通の男の体に興味はないということぐらい、僕等のやり取りを見て知ってるでしょうからね。」        
「どうです?男の娘ハルヒさんは。」     
「ハルヒにチンポがついたというのは違和感があるが、まぁいいか。」        

着替え中     
ハルヒが教室で着替え始める。     
俺や古泉はどうにも気まずい。      
クラスの男子達は皆じろじろとハルヒの着替えを見る。     
しかし、ハルヒが変化したというような意識は彼等にはないようだ。    
以前からハルヒが男の娘だというように頭の中が書き換えられているらしい。
ハルヒ「なんだよ、じろじろ見やがって。気持ち悪い。」 
クラスメイト「いやだって、なぁ。」「ああ、正直たまらない」     
「俺の体を見ていいのはキョンだけだ。なぁキョン。」
「え?」      
キョンはハルヒに手を引っ張られ、トイレの個室に2人で入ることになった。」     
ハルヒが着替えようとする。 
「ここで着替えるのか?」
「当然だろ?あんなにじろじろ見られたんじゃ、気持ち悪くて仕方がない。」 
「まぁそりゃそうだろうが、なんで俺まで同じ個室に入ってるんだ?」 
「細かい事言うなよ。お前もとっとと着替えろ。」 
「ああ、まぁいいか。」 
あまり気をつかうのも変なので、俺はハルヒと2人、狭い個室の中で体操服に着替え始める。  
といいつつ、見る。やはり見てしまう。まぁ昨日の今日で急に男の娘になっていたという不思議からも来るのだが、  
それを除いてもまじまじと見てしまうぐらい、今のハルヒの体には魅力があった。            
その視線を察し、キョンがはにかむ。 
「へへ。」      
ちっくしょう、かわいいじゃないかハルヒの癖に。     

SOS団部室   
部室が揺れる。   
「おわっ、朝比奈さん、長門、大丈夫か?」   
みくると長門はなんとか机の下に隠れて身を守っている。     
揺れが収まる。      
「お前等大丈夫か?」  
「はいー、頭打ちましたが。」「大丈夫。」   
「はは、朝比奈さんらしいですね。」  
「笑わないで下さいー。」   
皆無事だったようだ。                 
ハルヒは若干拗ねていた。          
大方自分だけ心配されなかったのが不満なんだろう。         
「別に、俺はこう見えても男だからな。」 
やはりちょっと拗ねている。                 
男の娘になったのだから、どう接していいのか、少しやりづらい。               
キョンはTVをつける。      
どうやらここから離れたとある地域で地震が起こったらしい。             
被害は盛大だ。       
逃げ惑う人達、壊れていく街の姿がTVに映し出されている。  
俺が子供の頃に起きた大規模な地震の事を思い出す。 
俺はふと考える。          
ここに毛布や水、食料等を持っていけば高く売れるんじゃないか?                 
「SOS団の出番ね!」   
「ああ、団長。」           
「これはきっと地底怪獣のしわざよ。」    
俺はハルヒから目を逸らす。   
谷口が血相を変えて部室に飛び込んでくる。  
「ああ、お前等無事だったか。それでな。チャンスだと思わねぇか?」 
「ああ、チャンスだな。」  
ハルヒ「SOS団の名を全国に知らしめるためのな!」     
「いや、ビジネスチャンスだよ。」
「ぇぇ?これから地底怪獣と闘いにいくんじゃないのか?」     
「それはまた落ち着いてから探そう。で、お前来るのか?」 
「ああ、まぁいいや、とりあえず俺も行くよ。」 
古泉、お前も来いよと言いたいけど...仕事があるか」 
「いえ、僕も行かせて貰います。大体、給料もまともに出せない組織が悪いんです。こんなチャンス逃すわけにはいきません。」 
「よっしゃ、決まりだな。」                  
俺達は水や食料、医療品、毛布等を買い込み、4台の車で被災地に向かった。            
被災地は悲惨を極めていた。                 
値段を書いたダンボールを車に貼り付け、スピーカーで宣伝する。                   
万札を叩き、毛布や水を買っていく者もいる。笑いが止まらない。          
寒さに震えている少女をつれた少年が、谷口に近寄り、千円札を何枚か出す。  
「すいません、妹が津波で随分冷えちゃって。これで毛布譲ってくれませんか?」        
「算数と文字の読み書きぐらい勉強しとけよ坊主。」 
少年は下を俯く。 
「酷いお兄ちゃんだね。でも僕は優しいから、大サービス。」       
少年は期待を持ち、古泉を見つめる。 
古泉はポケットから飴玉を1つ取り出し、少年の手のひらに置く。 
「お金はいらないよ。」  
谷口「その金は算数習うのにとっときな、HAHAHA!」       
「兄ちゃん、こりゃちょっと高すぎる。」「それでも人間かお前等。」        
古泉「すいませんねぇ。泣き言ならこうして無料で聞いてあげますが。」    
「こいつらやっちまえ!」「そうだ、こいつら殺して全部奪っちまおう!」
「うぉー!」          
暴徒と化した一部の下劣な輩が、キョン達を襲う。        
襲い掛かってきた者達に、キョンがショットガンを頭部に放つ。      
下劣な輩の頭が吹き飛ぶ。        
「ほらハルヒ、何してるんだ。早く撃て。こいつらは人間のクズだ、殺しても構わない。」 
「そ、そうだな。」   
ハルヒもクズどもにショットガンを撃っていく。  
が、急所を外していた。 
「馬鹿野郎!殺しもできないなら、女のまま痴漢冤罪でもやってろ。」  
「悪い、俺も男だ。ちゃんとやるよ。」     
ハルヒは今度はちゃんと頭部を、心臓を狙っていく。     
「ヒャッハー、まるでゾンビゲームだぜ!」     
谷口と古泉が機関銃を下劣な輩の群れに撃ちまくる。
キョン「ゾンビなんかよりよっぽどクズだな。、奴等は人の物を取ろうとはしない。」
古泉「善良な市民は逃げてくださいねー。」      
先程の少年も武器を持ち、古泉の下に向かってきた。    
キョンがショットガンを少年の頭部に放つ。 
幼い少年の頭部が、面白いように吹き飛ぶ。          
どんどんクズどもの死体が増えていき、それに比例してクズどもの悪しき心も静まっていった。         
武器を持ち、戸惑っている者達に、谷口と古泉が機関銃を撃ち続ける。                    
逃げ惑う者、銃で負傷し這いつくばって逃げる者も、谷口達は1人残さず撃ち殺していった。      
騒ぎが静まると、キョンが遺体の財布を回収していく。 
「ほら、ハルヒ、ぼっとするな、お前も動け。弾代や慰謝料だ。」  
「ああ。」
ハルヒもクズどもの遺体から財布を回収していく。                
谷口と古泉がしっかりと警戒している。           
  
俺達は大量のユキを車に積み込み、幸福の絶頂のまま兵庫に向けて車を動かしていた。         

キョン宅 
キョン「ふー、やっと帰ってこれた。」 
「疲れましたねぇ。」     
俺達は大量の札束を部屋に運んでいく。     
「皆、お疲れ様。お酒や料理の用意はできてるわよ。」     
「皆、お疲れにょろ。」        
キョン「はは、ちゅるやさん、涎が出てますよ。」    
みくると長門、ちゅるやさんが出迎える。            
帰る前に、ここに呼んでおいたのだ。                
利益の配分が終わると、キョン達は料理や酒に手をつけ始める。     
キョン「えーっと、とりあえず、乾杯!」「乾杯と行きますか。」谷口「ああ、疲れたけどとりあえず乾杯。」  
キョン「今日は俺等男子の奢りだから、好きなだけやってくれ」 
みくる「よっ、伊達男」                
長門「感謝感激。」                   
「スモチ食べさせてもらうにょろ。男子達、ありがとうにょろ。」 
「いやー、ほんと儲かったな。」「ああ、しかしあいつらはほんと民度が低かったな。」
「本当、人の物を奪ったり、いきなり襲い掛かってくるなんて、同じ人間だとは思えませんね。」        
「大変だったんですねぇ。」                
「俺ちょっと抜けるな。」 
キョンは金を持ち、居間に行く。
「父さん、母さん、これまだ十分な額じゃないけど。」          
両親に札束を渡す。 
「お前もただのクズでは終わらないってことか。」 
「ああ、このままクズで終わる気はないよ。」               

居間に戻るキョン     
キョンの妹がうにを食べていた。  
「あ、キョン君、このうに美味しいね。」    
キョンは妹の横顔に蹴りを入れる。       
幼い妹の体が吹き飛ぶ。  
「てめぇ、何かってに食ってんだ。」   
キョンは妹に近づき、子宮を全力で蹴る。 
「お前はな、俺の予備なんだよ予備。」  
キョンは木製バットを妹の顔に何度も叩きつける。          
子供の頃、妹や皆で野球で遊んでいた頃の事を思い出す。
妹の愛らしい顔が醜く変化していく。                  
「予備の予備の分際で、勝ってな真似するなよ。」    
キョンは執拗に妹の腹部を蹴り付ける。
「ちょっとキョン君。私が勧めたのよ。」 
みくるが間に入る。       
きょんがみくるの胸倉を掴み、持ち上げる。 
「てめぇ、何かってしてんだコラ。お前等は俺等の稼ぎでこの飯食ってんだろうが。」    
「ごめんなさい。ついうかれっちゃって。もうしないから、ごめんなさい。」      
みくるが怯えて言う。            
「わかりゃいいんだよ。」   
キョンがみくるから手を離し、みくるはそのまま地面に落ちる。   
キョンは妹を持ち上げ、階段の方に投げ捨てる。         
妹は面白いように階段を転がっていく。                   
キョンはそれを見て、多少怒りが和らいだ。 
キョンが部屋に戻ってくる。
「乱暴な奴ですね。」  
谷口がみくるに近づき言う。  
「いえ、私が悪いんです。かってな真似して。」       


部室 
「パソコンが欲しい。」 
「パソコン?」         
途中省略                             
部長「んん、、しかし。こんな噂流されたくはない。」 
部員「こいつらをここで全部殺せば、一番安心です。」  
「そうだな。やってしまえ!」          
部員が一斉に攻撃を始める。 
無防備のみくるが撃ち殺された。   
ハルヒ「みくるちゃん?」          
次いでか弱い長門も撃ち殺された。                
戸惑うハルヒの手を引っ張り、キョン達は逃げ出す。           
「みくるちゃんやユキが。」 
「もう助からない。」          
「そんな。」   
「喧嘩を売るっていうのは、こう言う事だ。」            

校内ではSOS団とコンピ部の銃撃戦が繰り広げられていた。  
キョンと古泉がライフルで敵を狙う。      
ハルヒは機関銃を持ち、見張りをしていた。 
ハルヒ「来た!」   
機関銃から放たれた弾丸がキョン達を狙う。         
あわてて逃げだすが、ハルヒはいくらかの負傷をおった。     
機関銃を放つ男の頭部が、銃声とともに吹き飛ぶ。   
「俺がいないとだめか?」 
「谷口。」            
「奴等、すぐにここに集まってるぞ。校舎を出た方がいい。」  
「そうか。なんとかして校舎を出ないとな。」    

ホテル            
なんとか逃げてきたキョン達は、ホテルの一室に身を潜めていた。