新しい「市民型公共事業」に関わろう-アサザ基金(2) | 会社人よ、社会人になろう!

新しい「市民型公共事業」に関わろう-アサザ基金(2)

ブログ訪問ありがとうございます。
ソーシャルデザイナーの鷹野秀征(たかのひでゆき)です。


「100年後に霞ヶ浦にトキを戻す」アサザ基金の挑戦、その2です。
<アサザ基金(1)


これまで横の連携がなかった霞ヶ浦流域の学校・自治体をつなぎ、
20万人もの参加者を得ているのはなぜか?


活動が広がった秘密は「小学生」「物語り」「場を開く」です。


 *****


■ 小学生のアサザ里親制度


飯島さんは、水草アサザを見つけ、美しいと思ったとき、
里親制度を考えついたといいます。


小学生に家庭でアサザを育ててもらい、大きくなったら
湖に植える仕組みです。


当初は「子どもを騙すのか?アサザで何が変わる?」などと
揶揄されることもあったそうですが、
このアサザ里親作戦は大成功!


なぜなら、水草アサザは繁殖力が強く、
1年で水面一面に美しい黄色の花を咲かせるからです。
その美しさと短期間の成果に、多くの人が魅せられたのです。


こうしてアサザが、波を和らげ、湖岸を護り、魚の住処をつくり、
湖の浄化が進んでいきます。



■ 小学校区は地域コミュニティ


小学生は親と学校を巻き込みます。


子どもの感性の豊かさは、大人を動かす力がありますよね。


「立入禁止」の立て看板だらけだった湖に小学生が入り、
水草を植える姿は、感動的だったことでしょう。


同時に飯島さんが着目したのは、小学校区が地域コミュニティに
一致することでした。


既存の社会システムを活用することを考える中で、
学校の先生と生徒に魅力的なプログラムを作れば、
地域コミュニティが一体となって動く予感がしたのです。


今では、流域の小学校の環境教育としてアサザを育て植える
活動が広がり、地域住民も一緒になって参加しています。


 *****


小学生が大好きだという飯島さん。


「問い」を投げかけると思わぬ答えが返ってくるのが
楽しみで仕方ないといいます。

飯島さんの授業を受けてみたいですね!


地域コミュニティに「動き」をつくる小学生たちの活躍。
的確な「問いかけ」がそのカギかも知れません。


「物語り」「場を開く」は次回に続きます。


-------------------------------------------
関連リンク
-------------------------------------------
■ アサザ基金 ホームページ
http://www.kasumigaura.net/asaza/index.html
■ 飯島博さん インタビュー(Whose real is it?)
http://whosereal.causepark.jp/social_entrepreneur/post_241.html
-------------------------------------------
2010年10月6日(水) @自宅オフィス