ジーコ時代に国内組レギュラーとしてJリーグを引っ張ってきた小笠原が、ついに念願の海外移籍を果たしました。小笠原が応じたのは長く小笠原の動向を追ってきたメッシーナの今冬に続く再オファー。Jリーグで実績を築き上げた小笠原の海外挑戦が始まります。


●「実力派」の攻撃的MF


小野の怪我で掴んだチャンスを実力で掴み、日本代表に大きな貢献をした小笠原。その実力は5年連続ベストイレブンという実績が示す通り、Jリーグで築き上げられたもの。現在オシム政権下での召集は見送られているものの、当然国内屈指の「実力派」の選手です。


ジーコの国内軽視に傾くチーム作りの中海外で実績を作りたいとかねてから公言し、メッシーナのオファーやプレミア・ウェストハムの練習参加などを行ってきましたがなかなかタイミングが合わずに残留すること数回。そんな経緯を見ても「イタリアでやりたい気持ちが強かった」この言葉から海外挑戦への意欲が伺えます。


イタリアで成功を目指す小笠原の持ち味と言えば広い視野からのスルーパスですが、それ以外にも当たりに強く高いボール奪取能力を兼備。高校卒業と同時に入団した鹿島でつけた力を存分に発揮し、イタリアでの成功を成し遂げて欲しいと思います。


●小笠原は成功できる?


メッシーナといえばつい半年前まで柳沢が所属していたチームですが、その時はろくに試合にも出れず正直失敗に終わりました。さすがに今回はその二の舞を踏むとは思えませんが、昨年18位で本当は降格しているメッシーナというチームそのものに足を引っ張られることも考えられます。


06-07メッシーナ


こちらが06-07シーズンのメッシーナの予想スタメンです。つい最近リガノ(フィオレンティーナ)とエドガー・アルバレス(ローマ)を獲得したようで、今年こそは降格の憂き目に合わないよう積極的な補強を行っている印象です。


監督は新任、セリエA一年目の青年監督ブルーノ・ジョルダーノ。まず小笠原は監督の信頼を勝ち取りポジションを獲得、そして中盤に陣取りメッシーナのA残留に貢献しなくてはなりません。ちょうど中田がペルージャで残したのと同等の成績を残したいところです。


チームの苦戦があっても好パフォーマンスを続けられるかが成功への鍵。昨年18位になりましたがSBのパリージゾロやFWのディ・ナポリなど粒ぞろいのタレントを抱えているのでやりがいはあるはずです。司令塔としての好成績を点やアシストという形で一試合でも多く見せたいところですね。


(フォーメーション図はこちら のシステムを利用させていただきました。)