1/16(日)の初日の舞台に行ってきました。

新大久保の駅に着いたのが5時少し前で、時間的には余裕があったので、ぶらぶらとしながらグローブ座に向かいました。新大久保は、多分降りたのは初めてだと思いますが、駅前は喧噪な感じの商店街ですが、北に向かって5分ほど歩くとアパートなどが並ぶ少し閑静な感じの住宅街になりますが、その一角にグローブ座があります。

グローブ座は、山手線の線路のすぐ近くですが、中では電車の騒音は感じませんでした。建物は、見るからにこじんまりした名前通り丸い感じです。中に入ると、ロビーが狭いためか、舞台出演者に贈られた花などは飾ってありませんでした。私は二階席でしたが、まず感じたことは、舞台の大きさがかなり狭いことです。最近観た「薄桜鬼」の銀河劇場と比べてもかなり狭く、ここでは「薄桜鬼」のような殺陣の舞台はできないなと思いました。

観客ですが、予想通り女性客が圧倒的で、「薄桜鬼」の時よりさらに女性客の比率が高いと思いました。95%以上ぐらいでしょうか?私がいた二階席では、見渡す限りすべて女性客でした(笑)。年齢層は、いろいろで「薄桜鬼」と同じぐらいかもしれません。ジャニーズファンンの女性客に興味があったんですが、私の印象では「薄桜鬼」の観客より、むしろ落ち着いた感じで、こういう舞台に行き慣れている感じがしました。開演前の観客席も、かなり静かな感じで、これは予想とは違い意外に感じました(^_^)。客席はもちろん満席でした。

舞台のパンフレットが2000円で販売されていたので買いました。まだ全部は読んでいませんが、智ちゃんのところだけは読みました。写真が1ページ半で、インタビューが半ページという感じです。インタビューは面白いし、写真も非常にいいですね。その写真以外にも、智ちゃんが写っているものがあります。写真は、舞台公式サイトの出ている帽子をかぶった写真で、これは舞台のイメージという感じで、実際の舞台では、帽子はかぶっていません。衣装も違いますね。


以下、かなりネタばれが含まれると思いますので、これから舞台を観に行かれる方で、ネタばれはカンベンという方は、読まないようにお勧めします(^_^)。


舞台は、二部に分かれていて、(記憶違いでなければ)前半75分、後半85分、間の休憩15分だったと思います。もちろん、主演の丸山くんと次いでアーニー役の中尾くんの出番が多いですが、ベッキーの出番も結構あり、満足しました。ベッキーは、スカートの裾が広がった白い衣装で、かわいい感じでした。年上の女性の魅力を感じさせる伊藤さんの衣装とは、対照的でしたね。それと、この舞台では、(確か)11人の出演者の人が、自分の本来の役以外に別の登場人物の役も演じるんです(^_^)。智ちゃんも、ベッキー以外に、町の小さな女の子の役とかファミリーレストラン(?)のウエイトレスの役その他を演じていました(^_^)。

ストーリーはやはり映画よりは原作に近くて、映画にはないシーンも多かったです。特に、ベッキーは原作と映画ではかなり違うので、映画と舞台では違いが目立ったと思います。例えば、ベッキーが最初に登場するところで、カマキリのオスとメスが交尾しているところをベッキーがギルバートに説明するのですが、そのなことをぺらぺらしゃべる智ちゃんが新鮮な感じでした(^_^)。原作を読んでない人は、驚いたかもしれませんね。

ギルバートが昔通っていた学校が今は廃校になっていて、その学校の校舎にベッキーとギルバートが訪れて、学校にさよならを言うというシーンがあるのですが、これも映画には確かなかったと思います。このシーンで、ベッキーがギルバートの少年時代のこともよく知っているということが判明するのですが、原作を読んだとき、ベッキーがそんなことまで知っているのが不自然に思われて、イマイチだなと思ったのを思い出しました。今回の舞台でも、そういう感じはありましたが、舞台のベッキーの方が原作より優しい感じでギルバートのこともよく考えている感じなので、その不自然さはやや軽減されていると思いました。原作のベッキーは、舞台のベッキーより生意気な感じで、何を考えているのか分からないというところがある存在なんです。

このように、智ちゃんのベッキーは、言動はエキセントリックなところもあるんですが、原作よりずっと優しくてギルバートのことを思っている感じです。しゃべり方や口調も智ちゃんらしいなと思うところがあって、その意味では自然体で演じているかもしれないと思いました。この辺りは、きっと別の演じ方もあり得るのかなと思いました。それと、マイクを使っているわけではないと思いますが、やはりよく通る声ですね。

また、ベッキーがプールだったか池だったかからアーニーに一緒に泳ごうよと呼びかけるシーンがあるんですが、このシーンでは、普通の家庭の浴室の浴槽よりちょっと大きなぐらいの水槽が使われていて、実際にベッキーがそこに飛び込んでいましたが、飛び込んだ後アーニーに呼びかけるシーンが本当に泳いでいるように見えて、うまいなと思いました。この水槽は、アーニーが風呂に入るときやベティ(伊藤さん)が川に飛び込んで、ギルバートに呼びかけるシーンでも使われていて、活躍(?)していました。それにしても、みなさん、舞台で水槽に飛び込んだりして大変ですね(^_^)。

あ、最後の方にベッキーとギルバートのキスシーンもあります。本当にキスしているのかどうかは、遠くからは分かりませんでしたが(笑)。このキスシーンも、原作どおりですね。映画とはかなり違います。


上述の水槽ですが、多分これが一番大きな舞台セットだったと思います。その他、ソファーや小さなテーブルや椅子が数脚などがありますが、あまり大掛かりな舞台セットはありません。全体にこじんまりした小劇場の雰囲気のある舞台です。シーンの切り替えのときに、これらの舞台セットをどうするかも面白かったです。

ある場合は、舞台からはける人物たちが去り際にテーブルクロス(?)をテーブル(?)の上に掛けかえてシーンの変更を表したり、また別の場合は、前のシーンで使われたそのままの状態で次のシーンに移ったりもします。例えば、前に書いたギルバートとベッキーが学校へ行くシーンで、ベッキーに(心の)古傷(?)に触れたギルバートが、錯乱(?)して教室の椅子を倒して回るシーンがあるんですが、椅子が倒されたまま次のシーンになって、次のシーンに登場した人物が倒された椅子を引き起こしながらが演技を始めるというのもありました。そういうところも、よく見ると面白いと思います。

その他、舞台化にあたっての工夫の一つに、体重の非常に重いお母さんをどうやって表現するかなんですが、お母さん役の寿さんは声だけの登場で、お母さんは、スクリーンにシルエット(影絵)を映し出して登場させていました。このシルエットは、実際に誰かがやっているのですが、面白いことに寿さんじゃないんです。あれは、誰が演じていたのかな?謎です(笑)。今度観に行ったら、よく観察してみます。それにしても、寿さんの(声の)演技は迫力があってすごいと思いました(^_^)。

入来茉里ちゃんのエレンは、原作のイメージ通りの生意気な感じでした(^_^)。吉本菜穂子さんのエイミーは、声がかわいいのが第一印象です。原作のエイミーより、やや頼りない感じでしたが、あれはわざとやっているのかな?(^^)伊藤裕子さんのベティは、原作のイメージより美人で、魅力的な感じでした。ギルバートとエロティックなシーンもあるんですが、丸山くんは、私のイメージでは、年下の智ちゃんより伊藤さんのような年上女性に魅力を感じるタイプじゃないかなと思うのですが、どうでしょう?(^^)

丸山くんのギルバートと中尾くんのアーニーも、映画の名優二人と比べるとどうかなというところはありますが、なかなかいい演技だと思いました。最後のカーテンコールは、三回あってスタンディングオベーションでしたが、はにかんだような顔で喜んでいる丸山くんはかわいい感じで、女性ファンは喜んだだろうなと思いました(^_^)。

話は前後しますが、この舞台のもう一つの工夫は、あまり感情を表に出さないギルバートが内心で何を考えているのかを、舞台セットの上の方に映写機の文字で表示するという表現方法です。こういうのは、初めて見ましたが、確かに小説を読むとギルバートの考えていることがわかるのに、映画などでは演技では表現しきれないこともあるなと思って、納得です。でも、舞台でこういうやり方は賛否両方ありそうですね。

カーヴァーやランスやタッカーやラムソンも登場するシーンは、覚えていますが、智ちゃんばかり観ていたためか、あまり印象に残っていません(^_^;;)。次ぎに行くときは、もう少しちゃんと観察しようと思います。あと、舞台でストーリー上、一つ気になったのは、最後にお母さんが亡くなった時に、ものすごく太ってしまったお母さんを他人にさらし者(?)にするのをいやがったギルバートが、お母さんを家ごと燃やしてしまうというのが、衝撃的なラストシーンなんですが、原作では燃やす前に医師にお母さんの死亡を確認してもらっています。いきなり燃やすのは、いかにもまずそうなんですが、G2さんは、そんなことにはこだわらないのかな?(^^)それと、家を燃やすシーンで、小さな家の模型にライターで火をつけて、家を燃やすことを表現していました。これも、面白いと思いました(^_^)。