1位 | 食べるラー油 |
2位 | 3D映画 |
3位 | スマートフォン |
4位 | プレミアムロールケーキ |
5位 | iPad |
6位 | ポケット ドルツ |
7位 | 低価格LED電球 |
8位 | チンしてこんがり魚焼きパック |
9位 | ハリナックス |
10位 | 1杯でしじみ70個分のちから |
1位の「食べるラー油」は納得の1位という感じでしょうか。
そして2位の「3D映画」。
映画「アバター」に始まり、今年話題の映画というと3D映画が多かったですね。
ここ数年で一気に増えた感のある“3D映画”。
そして、“3D映画”の上映だけでなく、家電製品も今年に入り急激に3D対応の商品が増え、家電量販店のみならず駅の中にも3Dを体験出来るブースが設置されたりしていました。
でも、何故こんな急に3D対応の家電製品が出回るようになったのか、3D対応の製品のカタログや性能よりも、まずはその「何故?」を知りたいとずっと疑問に思っていました。
![$snow-frakeのブログ](https://stat.ameba.jp/user_images/20101107/00/snow-frake/6e/25/j/t02200172_0570044610844554040.jpg?caw=800)
そんな時、著名AV評論家である本田雅一氏が3D規格完成までのドキュメンタリーをまとめたという著作「インサイド・ドキュメント「3D世界規格を作れ!」」のモニターのお話があり、是非!と参加しました。
インサイド・ドキュメント「3D世界規格を作れ!」/本田 雅一
![](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51zf6MHOULL._SL160_.jpg)
¥1,680
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amazonの「出版社/著者からの内容紹介」によると
との事。
技術面に関する本ではなく、3D規格を取りまとめるまでの経営陣、技術者の判断、努力をまとめたドキュメンタリーだというので、これなら大きな流れとして私にも理解出来る部分が少しでもあるのではないかと期待し、読む事にしました。
***
2000年以降、『薄型』、『大画面』、『フルHD』の3つのキーワードが新世代の“テレビ”であるといわれ(本書P176)、実際それら商品が普及しつつある中、『数十年に一度しかない映像技術トレンドの節目である3D化』(本文P176)は、我々消費者にとっては非常に急な流れの変化であり、大きな津波が押し寄せてくるような印象さえ受けました。
3Dテレビについては大変タイトなスケジュールという開発の現場があったのは事実ですが、それは3DテレビというAV機器市場での事。
『3D映像技術と日本企業』というテーマで書かれた本書では、そうした技術開発については勿論の事、次世代光ディスクをめぐる企業間の闘い、そしてさらにその根底には、かつてのVHS対ベータという規格の争いでの経験が非常に大きな影響を与えている事等を、各企業の経営陣や技術者側から掘り下げており、それは非常にリアルかつドラマチックで、とても読みやすくあっという間に読み終えてしまいました。
技術や各企業の戦略といった事も「人」を中心に据えた事で、より生き生きとした現実味のある内容となっていると思いますし、女性でも読みやすい本だと思いました。
一口に3D映像といっても、当然の事ですが視聴するAV機器の問題だけでなく、映画制作の現場、上映映画館、その後のコンテンツ市場、あるいは放送などの業務用機器と様々な場面で3D化の流れがあり、各企業がどのような戦略でこのビジネスチャンスに取り組んだのか、時にそれはとても劇的な物語でもありました。
洋画好きな方なら、キャメロン監督のくだりや、ハリウッド映画と3Dについて、あるいは劇場で3Dを上映する事などについて興味深く読む事が出来ると思います。あるいはAV機器に興味がある方なら、VHS対ベータの時代からブルーレイディスク対HD DVDといった流れや3Dテレビ規格標準化に至るまで等に興味を持たれるかもしれません。
これまでは、押し寄せてくる「3D化」の波にただただ驚くばかりでしたが、本書を読み終えた後には、日本の家電メーカーが今後どのような戦略で3D製品を我々に提供してくるのか、あるいは映画やテレビ番組等ではどのように用いられるのか、ワクワクしながら待ち構える事が出来そうです。