さよなら



さよならともいわず、涙もこぼさずにおまえは行ってしまった。

 ぼくは悲しむべきなのか。

おまえは泣いていなかった。 ぼくにいくつも、いくつも、

 キッスするのに夢中だったから。



こころが通じあい愛がつづくことがある。

 一生とか、もっと、とか。

ぼくの場合の愛はちょうどひと月つづいた。

 でも、ほんとうの愛だった。