私の会社では毎朝の朝礼で、
「一般社団法人倫理研究所」発行の
「職場の教養」を読んで感想を述べ合っています。
今日は最近気になったお話を紹介します。
鏡の法則
自分の行いを変えれば、周囲の人との関係が
好転することがあります。
営業スタッフのN氏はある日、人とすれ違った時、
肩がぶつかってしまいました。
その際、お互いに気持ちの良い風習である
「肩引き」と称される江戸しぐさを思い起こしました。
数日後、他人と行き違う際、体を斜めにし、
相手が通りやすいように少し寄ってみたのです。
すると、自分の写し鏡とも思えるように、相手も
同じような姿勢で体を傾け、結果的にお互いの
譲り合いが成立したのでした。
それ以降N氏は、他人と行き違う際に、他人の肩が
自分の肩にぶつかることはなくなりました。
何事も、相手が変わることを期待する前に、まずは
自分から主体的に行動することで、周囲との関係は
より良いものになります。
人を変えようとする前に自分を改めればよいのだと
いうことを学んだN氏は、その後、社内においても
良好な人間関係を築けるようになったといいます。
【一般社団法人倫理研究所発行
「職場の教養 2023年1月号」1月26日より転載】
『江戸しぐさ』には他にも「傘かしげ」、「こぶし腰
浮かせ」などがあり、いずれも他人を思う行動です。
このような風習が江戸時代から存在し、今まで
廃れずに残ってきたのは、現在においても充分に
通用するということが理由といえるでしょう。
他人は自分を映す鏡だといわれるように、他人の嫌な
部分や目につく部分というのは必ずしも自分が持ち合わ
せているものですから、否が応でも気になってしまうのです。
そのような相手が変わるを待っているだけでは
ただただ時間の無駄です。
相手はそのことに気が付いていない場合がほとんど
なのでこちらが希望するように変わることは皆無と
いえるでしょう。
自分が変われば相手も変わる
心が変われば態度も変わる
態度が変われば行動も変わる
行動が変われば習慣も変わる
習慣が変われば人格が変わる
人格が変われば運命が変わる
運命が変われば人生が変わる
自発的に変わることで人生まで
変わるのって凄くないですか?
その先にはまだ見たことのない景色が
広がっているはずです。
この世に生を受け、今の時代に生きている
ことに感謝すると、自ずと周囲との関係も
良好になっていくことでしょう。
なぜなら自分本位ではなく、人を思う心が
芽生えてくるからです。
人は一人では生きていけません。
他人がいるからこそ社会生活が営めるのです。
他人の手を借りながら、他人にも手を差し出す。
このような人が増えていくことで平和な世界が
広がっていくことと思います。