ぷらいおりてぃーしーと

電車が来ました。
優先席が空いていました。
ご老人もいないので座ろうとしました。
と思って席に背を向けたら沢山ご老人が乗ってきたので
座るために半腰にしていた姿勢をもどし、ドア付近に立ちました。
すかさず女性が座りました。
30歳くらいの女性でした。
携帯mixiをし始めました。

電車は120％の乗車率。
優先席の周りには白髪の方々。
杖をついている方に60歳くらいの方が座席を譲ります。

女性は相変わらず音楽を聴きながらmixiをしています。

次の駅。
また白髪の方々が押し寄せてきました。
女性の隣に座っていた、定年しているであろう男性が
老夫婦に席を譲りました。
そのご夫婦は互いに気を遣い、
結局旦那様が座りました。

女性よ、
気付かないのですか？
あなたが譲ればオールハッピーなのです。

声かけようかな…
「あなたがもし、神経剥離だったり肉離れだったり、足に障害を患っていないのなら、こちらの方に席を譲られたらいかがですか？」
厭味かな…

ご老人が座れても、彼女が不快感を感じたら嫌な空気になるしな、
それは望むべき姿ぢゃない。

「譲るタイミングを逃しちゃったんですよね？でも、今でも大丈夫ですよ☆」
これならいけるかな？

でももし座るべくして座ってる方だったらどうしよう…


ってか、さすがに鈍感すぎるっしょ。
これはきっと何かわけがあるに違いない。


心臓ペースメーカー？
いや、自分で携帯使ってるし。違うか。

妊娠？
それを理由に座るのってかなりお腹が目立つ頃よね？彼女は羨ましい程スレンダー。

３徹明け？
確かに、頭皮は脂っぽそう。髪ペタンてなってるし！
ケドそれならmixiやらずに寝るだろうし、立ちながらも寝られるでしょ。

足が不自由？
ギブスとかしてないけど、もしかして神経剥離とかしてるのかも！
よし、それなら納得だ！



mixiを終えて手持ち無沙汰になった女性は
携帯をしまったり出したりを繰り返し、
携帯に用事がなくなると
頭を垂れました。

眠りに就くの、はやっ！


老夫婦の奥様は
ダイナミックに揺れる電車と闘っています。

寝てしまったので声をかけられなくなってしまいましたが、
みんな彼女を見ています。


私は遅ればせながら、ドア付近の壁をご老人に譲りました。

彼女に夢中で、自分の行動が遅くなってしまったことに後悔…


彼女が起きました。
ドアが閉まりそうだったので走ってホームまで走る彼女。

あ、足は悪くなかったんだ。


私はどうすればよかったのでしょうか。