私たちは常日頃、「自分の体は自分のものだ」と思っている。
けれど、それは思い込み。
思うようにならないのが体なのです。
漫画家、やまだ紫の詩画集『樹のうえで猫が見ている』に出てくる、「いれもの Ⅰ」という詩。
自分のからだを自分のものだと思っていた
病んで苦しい日
からだを粗末に扱った報いだと反省する
突然
このからだが預かりものらしいと思い出した
産まれた日 心ひとつを放り込んで
その心で肉も袋も育ててみろと言われた
このいれもの
この肉袋
皺もしみも自分がつけた
老うにつけ自分のものになる
まだ借り物なのだと思いつつ顔を洗う
鏡で見慣れた平面顔を
手は立体だと感覚する
目を閉じて
からだのあちこちを触る
どこもかしこもめずらしい
本音を言えば、体を粗末に扱わなくても病気になることはよくあると思うんですけどね。
元々の体質とか、遺伝による病気もあるし。
ただ、「これくらい無理しても大丈夫」と過信せずに、自分の体を労わってあげなければと強く思います。
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