はい、また専門家に論破された! 日経のゴミくず記者
日経新聞捏造による世論誘導来た!
マスコミの本音~日銀資産は「膨張」しているのか?~
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![]() | 村上尚己「エコノミックレポート」![]() チーフ・エコノミスト 村上尚己が、ファンダメンタルズ分析を中心に内外経済・金融市場に鋭く切込みます。(@Murakami_Naoki ) ![]() [ プロフィール ] |
2012年12月5日 |
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マスコミの本音~日銀資産は「膨張」しているのか?~ |
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本日(12月5日)の日経新聞には、 「日銀資産、膨張進む 7年ぶり最高更新156兆円」という記事が掲載されている。 これまでの、日銀による国債買入れなどの金融緩和策によって、 2008年末以降日銀の資産規模は増え続けている(グラフ参照)。 ![]() ゼロ金利下での金融緩和策では、貨幣(マネー)の価値を直接薄める手段が使われる。 市場に供給するマネーを増やすために、中央銀行の資産規模が増えるのは当然である。 ところで気になるのは、記事の中で、日銀の資産が「膨張している」 というフレーズが使わていることだ。 「膨張」という言葉に込めるニュアンスは人それぞれかもしれないが、 例えば「予算が膨張する」など、好ましくないのに増える場面で使われることが多い。 つまり、これまでの金融緩和策によって、 「日銀資産が好ましくない形で増えている」という本音を、 記事の書き手が抱いている と 推察される。 ただ、本当にそうなのか? 日銀の資産が過去最高水準を上回っているから、「膨張」しているのか? そもそも、リーマンショック後に、再びデフレに陥っているのは日本だけで、 未だにそこから抜け出す兆しは見えない。 素直に考えれば、金融緩和策が不十分だった可能性をまず考えるのが普通だろう。 むしろ、リーマンショックや東日本大震災という、極めて大きな経済ショックに見舞われても、 日銀の資産は、前回の量的金融緩和期(2001~05年)の最高水準まで増えなかった、と言うこともできる。 先述のグラフが示すように2006年以降の金融引締めで、 日銀の資産は50兆円減少したが、 減った分を4年かけて取り戻しただけである。 政府は名目GDP3%の成長を目標に掲げている。 その経済成長に沿う形で、 中央銀行が資産を増やすのが、通常の政策対応である。 3%の名目経済成長に必要な資金供給を、 日本銀行は実行してきたのか? こうした観点で、2008年末からの、 金融緩和策が十分だったかどうか検討される必要があるだろう。 それを考える上で、米欧の中央銀行がリーマンショク後に、 どれくらい資産規模を増やしたのかが一つの判断材料になる。 . グラフでは、2008年初を起点に、 米日欧の中央銀行の資産規模を比較しているが、 米欧の中央銀行の資産の増え方が 圧倒的に大きいことは明らかである。 ![]() こうした視点でみると、 日銀による金融緩和が十分だったとは言えない。 日銀の資産規模は、本当に「膨張」しているのか? 客観的な事実を踏まえた、 感情に囚われない冷静な議論が必要だ。 つづきは → こちらへ |