クリスマス、年末イベントとニューヨークは大盛り上がり
そして街のイルミネーションはロマンチックだ
でも・・・寒い！とにかく寒い！
やっぱり秋に一度帰国して春にまた来ればよかった・・・
私は寒いのは大の苦手だ
だからといって毎日毎日、ロングパンツにダウンジャケット・・・
そんなファッションには定着したくない
暖か機能を損なわないファッションに日々試行錯誤した
帽子、手袋、靴、色柄タイツ、レッグウォーマー、ストールなど各多数
小さなお店一件分くらいの冬物グッズを買い揃えて寒さを乗り切った
ここでチョッピリお役立ち情報・・・・・・
ご存知の通りＮＹの冬は厳しい・・・雪もたくさん降る
でも屋内はどこも暖かい、むしろ暑いくらいのこともある
日本の寒冷地帯と同じでオールヒーティングなので
玄関先からバスルームまでどこでも暖か
冬に北海道から帰ってくると羽田空港や東京の家は
寒いと感じたことありませんか？ それと同じですね
冬のお出掛けはとくに
脱いだり着たり調整しやすい服装が必要です
問題は雪何度も雪が降る地域の割には
空港はすぐに閉鎖されるし都市機能はマヒしやすい
マンハッタンは何日も積もったままということはまずないが
ほかの地域では歩道が何週間もアイスバーンになっていることも
基本的には歩道の除雪はそこに住む住人や会社
アパートの場合は大家の責任によって行われるが
適当に除雪して大量の塩を撒く、撒きまくる
日本でも凍結防止剤に塩化カルシウムなどを用いているが
そんなデリケートなものではなく工業用のまさに塩
しかもその量は加減知らず たくさん撒けば効果大とでも思っているのだ
だから本革の靴などはすぐにボロボロ真っ白
になってしまう
つま先辺りに白い線が何本もできたUGUブーツを履いた人もよく見る
仕方ないのだが・・・とても格好悪い
オシャレは足元から
雪道でも安全
そして潮吹き靴にならない素材を考慮して選ぶ必要がありますね
それとタイツなどレッグファッションアイテム
NYでも色柄ものはあるがバリエーションは少ない
圧倒的に日本のほうが豊富だし素材もいい
あるとき小さな子供が私を見て叫んだ
「ママ、ママ！彼女の脚オレンジになってる なぜ？」
また、道行く女性は頻繁に声を掛けてくる
「あなたのタイツ素敵ね
どこへ行ったら手に入るか教えてもらえる？」
・・・“日本”と答えると「ちょっと遠すぎるわ・・・」
それだけバリエーション豊かなタイツ、レギンス類はNYでは入手困難
また、サイズが合わない
Sサイズでも相当大きくて脚のラインが美しく出ない
レッグファッションにこだわっている方
ぜひ日本からたくさん持参することをお勧めします
・・・・・・・・ご参考まで
警察にフレッドが連行されてから１ケ月が過ぎた
さすがにフレッドは窓を叩くのをやめて待ち伏せもほとんどなくなった
それでも極寒のなか夜通し待っていることもあった
電話やメールは続いているが放っておけばいい・・・現在と同じだ
クリスマスにはアパートの玄関に
“ＳＰＩＣＹ”と書かれた紙袋が置いてあり
中にはバラの花束
と写真立てに入れられた幸せだった頃の写真
それとメッセージカードが入っていた
“ＳＰＩＣＹへ
これまできみを困らせてごめん
いつまでもきみを愛す
ぼくは全てをきみに捧げると誓ったんだ
とにかく一度話しがしたい
フレッドより ”
少しはまともなことが言えるようになったようだ
フレッドの娘たちも心配していた
私はたびたび彼女たちにフレッドとの近況を知らせていた
彼女たちのくれた年始のメールは
“お父さんの様子はどう？あれから多少大人しくなった？
ママが言ってたわ
彼は狂ってる そして１０年間なんの成長もしていないって
もう愛情がないといえばそんなの嘘だといい
他に好きな人ができたと言ってもそんなはずはないという
そしてどんどん逆上して最後は脅迫
それは彼のパターンだと
少し冷静になったら平和的な解決策を考えないと
本当に一生追いかけてくる可能性があるわ
単純な性格ほど面倒だから
とくにお父さんはＳＰＩＣＹに対して尋常じゃないもの”
すごい！１４歳の娘たちのほうが父親より世間を知っている
平和的解決策・・・・それもありかもしれない
残り半年足らずのニューヨーク生活をフレッドごときに
つまらないものにされたくはない
もう２週間で新たな学校生活も始まるのだ
私自身も落ち着きを取り戻しているし
フレッドのメール内容も日々挑発的ではなくなり
反省や素直な気持ちが綴られるようになってきた
今ならちゃんと話しができるかもしれない・・・
そう思ったある日
私は数ヶ月ぶりにフレッドと待ち合わせをした
アストリア(Astoria)の某カフェで待っていると
フレッドは
「ありがとう、ＳＰＩＣＹ・・・ありがとう ―もう泣いている―
ところで・・・アストリアってどこ？ニューヨーク？」
勝手に地図で調べて来い！同じクィーンズだ！
約束の時間より少し遅れてフレッドはやってきた
そして以前のように花束を差し出した
「久しぶりＳＰＩＣＹ・・・ひとりだよね？」
あたりまえだ
「よかった・・・今日ここへ来たら警官がたくさんいて
逮捕されるんじゃないかって思ってたんだ」
―ばかばかしい・・・だからあんたはつまんない！(｀×´)
よほど１ヶ月前に警察へ連行されたのが苦い経験だったのだろう―
そう言いたいのをぐっとこらえた
「ちゃんと聞いて欲しいの
私はもうあなたを恋人だとは思っていない
それはあなただって理解しているはずよ
それにあなたはたくさんの人に迷惑を掛けたでしょ
ルームメイトのRYOさん、ほかの住人、警察、そして私の両親
それはを`愛しているから’と
馬鹿げた理由で許されることじゃないわ
」
「それはちゃんと理解しているし
いまは申し訳ないと思っている」
「それなら今ここで
同じ過ちは繰り返さないと約束してちょうだい
」
「わかった、もう二度としないよ。(´д｀lll) 」
「それと、私はあなたの恋人には戻るつもりはない
ただし、友達であれば話しは別よ
つまりあなたはほかに素敵なガールフレンドを見つければいいの
私はただのお友達なんだから
その関係をあなたはこれから私と作ることができるかしら？」
「・・・わかった、きみがそう言うならそれでもいい
でも僕がSPICYを愛さないというのは無理だ
だって愛していることは事実なんだから
ほかのガールフレンドなんていらないさ
ただきみがもう僕を愛していないことは理解するし
僕はきみが時々一緒にいてくれればそれでいい
」
「それなら私のプライベートに口出ししないことも約束できる？」
「もちろんだ」
「交渉成立ね」
まあ、これで全てがうまくいくとは思っていなかったが
ストーカーに追われている生活よりはましだ
フレッドと出会って約半間年に波乱万丈劇を繰り広げ
そして残り４ヶ月をなんとか穏やかに過ごす作戦は
フレッドの娘と奥さんのアドバイスにより
この日から始まったのだ