ほころびは各所で | 「ロジスティクス・物流・マネジメント日々雑感」篠原ロジスティクスオフィス 篠原和豊

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 企業体質を問われかねないことが発覚することがあります。


 ある一つの法に触れる行為が発生した時に周囲を見回してみると各所にほころびが見られるというのが企業に巣くっている病気のようなものです。


 国土交通省が12月9日付で発令した業務改善命令が2件ありました。


 「西武運輸が引火性のある液体などの取扱いで、適正に品名の確認せず航空運送したなどとして全営業所に事業改善命令、青森営業所に12月10日-15日の6日間の事業停止命令」というものです。品名の確認を怠ったことが貨物利用運送事業法違反に、第二種貨物利用運送事業に係る「利用運送の区域、区間及び貨物の集配の拠点」などの変更認可を取得しないまま、青森-東京間の航空運送を行ったことが違反するとして処分の対象となったものです。


 本文写しはhttp://www.mlit.go.jp/common/000053674.pdf


 一つ目の命令は必ず確認をしなければならない「引火性のある液体の取り扱い引き受け時に適正に品名を確認していなかったことです。


 集配窓口の末端まで法令遵守あるいは業務遂行の際に何が必須項目なのかの徹底がなされていなかったのか、あるいは業務を成り行きにまかせる体質があったのかというものでしょう。


 二つ目が8月に国土交通省から利用運送の区域区間変更の届けを出すように命令されていたにもかかわらずその手続きを行っていなかったというものです。


 こちらを見ると企業そのものの体質のようにも見えます。重大なこととしてとらえることができないのでしょうか?トップから末端までコンプライアンスとは何なのか、企業はどうあるべきかが問われることです。


 皆さんの会社でこういうことはないでしょうか?


今日のキーワード

”常に自社の姿を鏡にうつしてみる”