家畜の命をいただくのが畜産業だ。
5月31日、口蹄疫発生確認から42日目、
私の禁煙宣言から12日目である。

前回、宮崎から北海道へ飛び火した2000年の口蹄疫の際は、感染例3件で、感染が牛だけに限られ殺処分頭数705頭、感染力も今回より弱いとされるケースでも発見から終結宣言まで90日を要している。

昨日も新たな感染が出て、発生件数238箇所、殺処分対象16万3400頭に。
今回の状況ではとても終息までの見通しは立たない状況だ。

そんな中で、えびの市で清浄性確認検査が進んでいるのはうれしいことだ。

殺処分の進捗は28日までに10万頭の埋却は終了して5.5万頭が残る。
新たに10キロ圏内のワクチン接種後の全頭処分12.5万頭が加わったから
計18万頭が対象として残っている。
保証のための時価評価をしつつの作業となるから大変だが、蔓延拡大防止を第一にして作業を進めて欲しい。

宮崎牛種牛49頭は、本日処分されるようだ。隔離している5頭の種牛は29日の検体では陰性のようだ。

10~20キロ圏内の未感染家畜の食肉処理を、10キロ圏内にある都農市の食肉処理場を31日から再開して行なうようだ。処理能力からすれば気の遠くなる日数がかかるが、着実にしかも迅速に進めていただきたい。
これも出入りの感染防止が第一だ。

肉牛肥育農家も酪農家も処分対象地区は、毎日、餌をやり乳を搾って、糞尿を処理して殺すために空しい日々の作業をしている。
乳牛は1日でも搾ってやらないと乳房炎を起こし痛くてたまらないことになるのだ。
生きている家畜に、どうせ殺すのだからと水も餌もやらずに餓死し病死するまで放置することなどとても出来ない。

同様に、処分対象でない地区でも移動できないなら早く肉にして活用するようにした方がどれだけ人間も動物も有難いことかと思う。

早く殺してやって欲しい。
もともと命をいただくための家畜なのである。