大谷寺から徒歩15分ほどの場所に大谷資料館があります。この地域で産出される凝灰岩の大谷石は加工しやすく、古くから建築材料として幅広く利用されてきました。古墳時代には石棺の材料として使われました。




1919年から1986年まで約70年、大谷石が採掘されてできた地下採掘場跡は2万㎡(野球場ひとつ分)にも及ぶ大空間で、切り出された石は約1000万本、最も深いところで地下60mもあります。通坑内の平均気温は8℃前後で、戦争中は軍の食糧庫や軍需工場に利用されました。最近はその地下神殿さながらの幻想的な光景が映画やPVの撮影に利用されたり、コンサートが開かれたりしています。

大谷寺にお参りしてからこの資料館に行ってきました。

**************************

地上の資料館から階段を下りていくと、地下の大空間が現われてきます。ヒンヤリしていたはずですが、外も寒かったのであまり寒暖差は分かりませんでした。



この側道を下りていきます。脇には掘り出した時の石材らしきものが置かれています。



ようやく通路から空間に降り立ちました。白い凝灰岩の壁に石材を掘り出した後の幾何学的な模様が刻まれていて、それを巧くライトアップすることで神秘さが一段と増します。



模様がピラミッドの壁のように見えます。向こうで撮影している人と比べるとスケールの大きさが分かります。



赤はまた一段と情熱的です。模様がゆらめく炎のように見えます。



わずかに隙間から外光が差し込む箇所もあり、神々しくさえ思えます。







青はまた深海のような神秘さを演出してくれます。



また斜面の側道を登って帰ります。







地下空間そのものも壮大ですが、ライトアップの色次第で見え方も変わってくるので演出要素としてとても重要ですね。

外の休憩所も何だか凄い場所にありました。



昔は露天掘りをしていたので、その跡は山を面でえぐったように残されているそうです。資料館の外の駐車場の近くにありました。