アイドルポップスについて語る2~氷河期をむかえて~ | ナオトのシアワセのオトナり

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東京の風は時に冷たく、厳しいけれど、
目を閉じると故郷・和歌山が微笑んでくれる。
だから僕は負けたりしない^^。

前回1で、その音楽性について書かせて頂きましたが、

今回は90年代に入ってからの、

その芸能界での役割と、変化について書いてみます。



多くの人が、「歌うアイドル」としてイメージされるのは、

松田聖子さんであったり、岡田有希子さんであったり、中森明菜さん、南野陽子さんであったりと、

(現在でも大活躍されてますが)ほとんどが80年代に活躍されたアイドルを思い浮かべると思います。

では、90年代に入ってからはアイドルは少なくなったのかと言えば、

実はそうではなかったりします。

僕が主に日記で取り上げているのは90年代ごろのアイドルポップスが殆どなのですが、

変わらず毎年多くのアイドルたちがCDデビューを果たしていました。



ナオトの崖っぷち日記


なんとなくマイナーになってしまった要因として、

90年代に入ってからは、

歌番組は本当に激減したと、多くのメディアやあるいはブロガーさんにも語られています。

確かに、「トップテン」も「ベストテン」も「水着大会」もやらなくなりました。

昔、ドリフターズさんが出ているお笑い番組などを家族で観ている時、

コーナーの合間にゲストのアイドルが歌を歌ったりしていました。

だいたいはその番組を見ているのは、お笑いのコント劇などを観たいが為にみているので、

子供心にはその歌のコーナーがなんだか余分な感じすらしたものです。



でも、今考えれば、そうやって無条件にとっつきやすいメロディと詞のアイドル歌謡を、

自然なカタチで観れる環境にいたからこそ、

家族や友達みんなでオープンに、

「○○は好みだ」とか、

「△△は歌下手だなー」など、

言い合いできたような気もします。



それが、90年代以降は、

残された歌番組は、とても本格趣向なモノへと移っていき、

当時のバンドブームや、シンガーソングライターな方たちにポイントを絞った番組がほとんどになりました。

結局、歌を出してもTVで歌える機会が激減してしまったアイドルたちは、

そのアピールの場所を、各地を周るイベントや、

深夜番組に限られてきてしまうのですが、

実際は旅費や経費もかかるイベントで全国各地を周れたアイドルなどはほんの一握りで、

ほとんどが東京や大阪など大都市限定だったりというふうだったようです。



結局は、お茶の間の時間では登場の機会が少なくなってしまったので、

アイドル番組といえば、

真夜中にこっそり深夜番組を1人で見ているイメージや、

そこから、オタクなイメージが定着してしまい、

なんとなくマイナーなジャンルに移行してしまったのは、

本当に残念な事だと思います。



ナオトの崖っぷち日記-koi


そんな感じで、

かつてはアイドル=みんなが憧れるな図式が壊れてしまった訳ですが、

その要因として、もう一つ、売り出す側にも問題があったと思います。



というのも、やはりゴールデンタイムでの歌番組も減ってしまった以上、

なかなかアイドルが頑張って、その時々で出せるベストを尽くして、

いい歌を歌ったとしても、

アピールできる場所が無いものだから、

なかなかCDの売上げには貢献できなかったのも事実です。



本来であれば、もう少し長いスパンでチャンスをレコード会社や関係者もみてあげて、

音楽本来の楽しさや歌う楽しさ、そしてそこからお金を貰えるありがたさを経験させてあげて欲しかったのですが・・・。

実際にあの松田聖子さんでも、中森明菜さんでも、デビュー当時はそれほど歌唱力がバツグンだった訳ではないし、

CD(レコード)のセールスももし、彼女たちが90年代デビューだったら、やはり当時ほど売上げの成績を残せたとは考えにくいです。

90年代はそういった意味ではシビアな面もあって、

売れなければ話題性重視で、社会問題を扱った歌を歌わされたり、

ちょっとヘンな歌(それはそれで面白いですが)を歌う事で差別化を計らされたりしました。

それでも歌えたほうがまだマシで、

中には結局売れなければ契約を打ち切られたり、

費用回収の為ヘアヌード写真集を出さざるを得なかったケースも出てきてしまうのです。



お茶の間でみんなでTVの前で観れたアイドルのステージは、

もうこの頃には「一昔前の絵」になってしまってたのかも知れません。


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