昨日(9/29)の「カンブリア宮殿」は

宅配クリーニング店の「ハッピー」


クリーニングという、ちょっと地味な題材ですが、

観ていたら、とても面白かったです。


一般のクリーニングである「ドライクリーニング」は

衣服の縮みを防ぎ、綺麗に仕上げることがでいるのですが、

石油精製触媒で洗うので、水汚れものには弱い欠点を持っています。

知りませんでした。


確かに、クリーニングに出しても、

全然落ちてない汚れとか、よくありますよね。


ところが、「ハッピー」では、

特殊な洗濯機を使って、どんな衣類も水洗いをするので、

縮みもなく汚れを綺麗に落とすことが出来ます。


へぇ~、なんて感じで観ていたら、

もっと驚くことがいっぱい。


まず驚いたのは価格の高さ。


今、主流のクリーニング店は価格破壊が進んでいますが、


「ハッピー」は、

例えばシャツなんかでも基本2,000円~で、

シミ抜きやらなんやら加えると6,000円を越えてしまいます。


宅配なのでまとめて出すのも理由でしょうが、

1回あたりの客単価は2万円を越えるとのこと。


え~!

クリーニング代に2万円?


ありえないでしょ。

新品を買ったほうが安くない?


との気持ちで観ていたら、

高い理由がその後によく分かりました。


「ハッピー」では、

単に汚れを落とすのではなく、

衣類を長く大切に使ってもらう、京都の「着だおれ」の精神を理念としています。


そのため、

キズ防止のためにボタンを全て外してから洗うとか、


洗う前の状態を正確に確認するため、

衣類の写真を撮ったり、寸法を測ったりと、


ものすごい手間を掛けて衣類を扱っています。


「ハッピー」のサービスは

クリーニングではなく「ケアメンテ」と呼ぶそうですが、


確かにケアフルなメンテナンスだなと感じました。


顧客はやはり富裕層が中心になるでしょうが、

どんなひとでも持っている大切な1着を、「ケアメンテ」で長く大切に使ってくれればとの社長談。


なるほどな~、と思います。


私なんかでも、

昔もらって、古くなって、

でも捨てられない大切なネクタイとかありますが、

ここで再生できればうれしいよな~、と思います。


まさしく、オンリーワンの企業です。


番組の最後に、村上龍が、

日本は中産階級の没落により、

低価格化と高級化の2極化が進み、

中途半端な企業は今後生き残れないであろう、

と言っていましたが、


まさしくその端的な例と感じました。


「ハッピー」ホームページ